ラスベガス、全米一のMICE目的地、ソーシャルで新しい提案も

米主要見本市の約3割がラスベガス開催
90億米ドルの投資も進む

「ソーシャル」なチームビルディング、工夫次第で広がる可能性

現地サプライヤーもチームビルディングに参加。チーム意識を高めるためのアイテムが配布された 今回の研修では2日間をチームビルディングに割いた。ストリップ通りからダウンタウンまで街中に得点の異なる61種類の課題が用意され、その課題をチームごとにこなして得点を競う形式だったが、特徴的だったのはソーシャルメディアを使った点だ。

 使用したのはグループでチャットをできるアプリケーションで、他チームの進行状況を確認したり、完了の証明として集合写真をアップしたりと利便性が高い。

もちろん事前に仕込んでおくことも可能。このケースでは中央の男性に卓球で勝つことが課題 課題は例えば、アリア・リゾート&カジノ・ラスベガスのレストランFive50に行って限定のクラフトビールを1杯注文し、チーム全員でシェアしている写真を撮影する、といった内容。撮影までを課題とすることでアプリをより積極的に使用してもらえ、また、共有された写真は後々の思い出になる効果も期待できるだろう。

 これは、参加した旅行会社からも「そのままラスベガスでのMICEの提案に使えるし、他の都市でのMICEの参考になる」と好評。スマートフォンなど携帯端末とチームビルディングの組み合わせは工夫のしがいがあるだろう。

今回の研修旅行は、例年の現地サプライヤー来日を逆転した「リバースセールスミッション」形式で、現地では旅行会社のプレゼンも実施。写真はベルトラ海外事業本部北米・中南米商品企画部部長の武部光子氏 なお、例えば上記の課題で、複数名で入店しながらビールを1杯しかオーダーしないなど店舗にとって迷惑と思われそうなケースもあったが、スタッフの対応は丁寧かつ気持ちの良いもの。観光局から事前に説明したわけではないといい、MICE都市ラスベガスの印象を強く受けた。





ラスベガスへ2路線で同日接続ーデルタ航空、関空/成田線も復活

成田からラスベガスに同日乗継可能 今回利用したデルタ航空(DL)では、成田/シアトル線や成田/ロサンゼルス線を利用してラスベガスへ訪問することが可能。両路線とも夕方に成田を出発し、ラスベガスへは現地時間の昼ごろに到着する。

 メインキャビンはスリープキットとイヤホンを提供。ビール、ワイン、スピリッツなどのアルコール飲料や、スターバックスコーヒーも無料サービスだ。なお、日本発着の国際線には日本語を話す乗務員を乗務させている。

個人用オンデマンド型エンターテイメントシステム「デルタスタジオ」 また、3月27日には関空/成田線を再開する。これにより関空から成田経由で米国本土7都市へ、さらに米国内230以上の都市へとネットワークが広がる。成田での乗り継ぎは2時間30分以内であり、例えば今回利用したシアトル線のDL166便であればたった1時間とスムーズに北米の旅が楽しめる。



取材協力:ラスベガス観光局、デルタ航空
取材:本誌 大宗憲知