現地レポート:韓国・江原道、新作ドラマを機に観光促進
「チャングムの誓い」の人気女優が復帰
ロケ地観光や平昌五輪で高まる期待
江陵はホテルが充実、アクセス改善にも期待
江原道の東海岸は、山と海に恵まれた韓国でも有数のリゾート地。そのため、高級ホテルからブティックホテルまで宿泊施設も充実している。今回宿泊したホテルの1つが海岸線に立つ「ハスラ・アート・ワールド・ミュージアム・ホテル」。著名な彫刻家である朴信正と崔玉泳の夫婦によって建てられたブティックホテルで、その名の通り、ホテルの外観も内観もアートな空間が広がり、全24室それぞれ内装も異なるというこだわりようだ。また、ホテルの地下には、ミュージアムも併設。世界中からピノキオに関するアート作品を集めたユニークな展示でも知られている。
今回「師任堂」の記者懇談会の会場となった「シーマークホテル」は、15年7月にオープンしたばかりの高級オーシャンフロントホテルで、スイートルーム30室、トラディショナル・コリアン・ハウス1室を含む計150室。各部屋にはバルコニーも設置するなどリゾートホテルとしての設備も充実しており、日本人旅行者には利用しやすいホテルだろう。
平昌オリンピックを控え、盛り上がる江原道だが、今回のツアーに参加した旅行会社からはデスティネーションとしての課題も聞こえた。その1つが、アクセスの問題だ。たとえば、仁川やソウルから江陵へは朝鮮半島を横断する形となり、高速道路が整備されているとはいえ4時間から5時間はかかってしまう。そのため、「韓国の地方の魅力は観光素材としておもしろいが、気軽に行ける韓国で、この移動時間はもったいない」という感想も多い。
ただ、平昌オリンピックに向けて、ソウルと平昌や江陵を最短距離で結ぶ鉄道の建設が進められており、14年11月には太白山脈の大関嶺と江陵を結ぶ韓国最長のトンネルが開通。17年末の全線開通が予定されている。現在はローカル鉄道が原州から南を迂回するルートで江陵まで伸びているが、この新しい高速路線が開通すれば、所要時間が大幅に短縮されるため、江原道の観光促進にとっても大きな転機になるだろう。
▽訂正案内(編集部 2016年1月22日16時30分)
・第2ページ第5段落第1文
誤:ガルゴル → 正:カルゴル韓菓
・第2ページ第5段落第2文
誤:漢菓 → 正:韓菓
・第2ページ第6段落第1文
誤:ユクァ → 正:ユグァ
・第3ページ第3段落第1文
誤:江南道 → 正:江原道
そのほか第1ページ第3段落第2文、第3ページ第2段落第1文、第4段落第1文について、年数が間違っておりました。お詫びするとともに訂正いたします。
取材:山田友樹