国内旅行業況、7ポイント減に、訪日影響で次期も6ポイント減予想
日本旅行業協会(JATA)が11月6日から25日にかけて、会員の594社を対象に実施した旅行市場動向調査で、2015年10月から12月までの国内旅行のDI値(※)は9となり、前期(15年7月~9月)から7ポイント減少した。9月時点の見通しの14に対しては、5ポイント下回った。旅行会社からは、海外の政情不安により需要が国内へシフトしているものの、北海道方面が来年の新幹線開業に向けて買い控え傾向にあるなどの声が挙がったという。
業態別では、インハウスは1ポイント増の10と上昇。そのほかは下落し、リテーラー2が2ポイント減の6、国内旅行ホールセラーが10ポイント減のマイナス20、リテーラー1が16ポイント減の25、総合旅行会社が21ポイント減の11となった。
方面別で見ると、愛知・岐阜・三重が5ポイント増、京阪神が4ポイント増、近畿が2ポイント増と伸長。北陸については、2ポイント減と前期からは下回ったものの、DI値は19となり2桁のプラスを維持した。
顧客層別では、団体は職場が10ポイント増、招待・報奨が8ポイント増など、全セグメントで上昇。一方、個人はシニアが3ポイント増だったものの、OLは増減なし、ファミリーは17ポイント減となった。
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※DI値は設問事項に対して「良い」「普通」「悪い」「取り扱いなし」の4つを用意し、集まった回答を数値化したもので、設問事項に対する全体的なトレンドを示す指標となる。すべての回答が「良い」の場合はプラス100。JATAの調査では、JATA会員会社の経営者などに対してインターネットでアンケートを実施し、業態、顧客層、方面別にDI値を算出している。