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アエロメヒコ、16年は帰路ノンストップ化を訴求、増便にも意欲

  • 2015年12月17日

AM日本支社長の加藤欣弥氏  アエロメヒコ航空(AM)は12月16日、旅行会社や業界誌などを招き、毎年恒例のイベント「テキーラ・ナイト」を開催した。日本支社長の加藤欣弥氏は冒頭の挨拶で、週4便で運航している成田/メキシコシティ線がビジネス利用者の需要増などに支えられ「平均すると90%に届くくらい」のロードファクターを維持していることを報告。そのほか、来年1月からはメキシコ北部のモンテレイ経由で運航しているメキシコシティ発成田行き便をノンストップ化すること、同路線を4月を目途に週5便化する計画を進めていることなどをアピールし、参加者には「販促につなげてほしい」と協力を求めた。

 本誌の取材に応えた加藤氏は、16年の同路線の見通しについて「世界的な情勢不安や消費税の引き上げなどで、レジャー需要については厳しい年になるが、ノンストップ化でビジネス需要はさらに増える」と予測。利便性やサービスの向上でさらなる利用者の獲得をめざすとした。メキシコを訪れる全日本人旅行者のうち、ビジネスでの訪問者は3割程度と見られているが、同路線の利用者におけるビジネス需要の割合は約5割に上るという。

 4月を目途にめざす週5便化については、「ノンストップ化とデイリー化に対する要望が強い。ノンストップ化については実現するので、あとは便数を増やすだけ」と説明。デイリー化については「2年以内に実現したい」と意欲を示した。一部の報道で、全日空(NH)がメキシコシティ線開設に向けた検討を進めていると報じられたことについては、「メキシコ線に注目が集まっているということで、むしろ歓迎する。競合してマーケットを大きくしたい」と自信を見せた。

 関空線や中部線などの開設の可能性については「(本社による検討の)視野に入っていると思うが、順番としてはまだまだ先では」との見方を示した。成田線以外の日本線就航については、昨年に来日したAMセールス・マーケティング担当最高責任者のアンコ・ヴァン・ダール・ヴェルフ氏が、16年中にアジアへの新路線の開設計画を明らかにし、関空線や中部線、北京線などの可能性を示唆したところ。加藤氏は「個人的な推測」と前置きした上で「実現するとすればソウル(仁川)線」と述べ、メキシコシティなどに韓国人コミュニティがあることから、成田線の利用者のうち約5%は韓国人が占めていることを説明した。

この日は100人近くが参加し、全員がAMのオリジナルの帽子を被ってイベントを楽しんだ  なお、AMは毎年、観光客向けにメキシコシティやカンクンに続く新たなデスティネーションを提案しており、15年は「贅沢な大人のリゾート地」としてユカタン半島のリビエラマヤを訴求。16年のデスティネーションについては検討中ながらも、メキシコシティ発成田行き便の直行便化を受けて「メキシコシティとその周辺」を候補に挙げているという。メキシコシティに加えて、歴史的な街並みがUNESCOの世界遺産に登録されているプエブラやケレタロなどを提案する考え。