ドイツ、16年は「都市と自然」のコース提案、ビールも訴求
ドイツ観光局はこのほど、旅行会社などを対象に「クリスマス懇親会」を開催し、2016年の複数の年間テーマのなかから「ドイツ都市体験と自然探訪」と「ビール純粋令500年」の2つを訴求した。
イベントでは、同局ディレクター・マーケティングの西山晃氏が年間テーマについてプレゼンテーションを実施。「ドイツ都市体験と自然探訪」については「日本人はまず都市を訪問し、その先に自然がある」と語り、都市と自然を組み合わせた周遊型の旅行を提案していく方針を示した。同氏によれば、ドイツの国土の35%が緑地で、130以上の自然保護地区があることから、さまざまな景観や体験が楽しめるという。
プレゼンテーションではモデルコースを提案。ベルリンを起点としたコースでは、ベルリン周辺の自然公園と、サンスーシ宮殿などがユネスコの世界遺産「ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群」として登録されたポツダム、ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)に指定されたシュプレーヴァルトなどの組み合わせを例示した。また、ドレスデンとザクセン・スイス国立公園を周遊する行程や、フランクフルトとヘッセン州の州都ヴィースバーデン、ライン川沿いのワイン生産地域「ラインガウ」を組み合わせた行程、フライブルクやシュトゥットガルトから黒い森を訪れる行程なども紹介した。
さらに、来年はバイエルン公国のヴィルヘルム4世がビールの原料はホップと麦芽と水のみにすべきと定めた「ビール純粋令」制定から500周年にあたることをアピール。ビールをテーマにしたプロモーションを実施する考えを示すとともに、14の古都からなる「ドイツ歴史古都連盟」で、歴史や文化に加えてビールを楽しめる点をアピールした。
このほか、同局アジア・オーストラリア地区統括局長のレイカート・ケッテルハーケ氏は、今後はドイツ単独でのプロモーションに加え、周辺国との共同プロモーションにも取り組む考えを表明。ドイツを含む複数の国々での広域周遊を促進したいという。