フォーシーズンズ、オアフ新店で日本市場強化、4月開業へ

  • 2015年11月23日

マーケティング担当シニア・ディレクターのネルソン・ヒルトン氏  フォーシーズンズホテルズアンドリゾーツが来年4月にハワイのオアフ島西部でオープンする「フォーシーズンズリゾート コオリナ アット オアフ」から、このほどマーケティング担当シニア・ディレクターのネルソン・ヒルトン氏が来日し、本誌の取材に応えた。同施設については、10月にハワイ州観光局(HTJ)が「コオリナ・リゾート」に関するセミナーを開催した際に、ジェネラルマネージャーのサンジブ・フルガレ氏が来日したところ。ヒルトン氏は同施設からの来日が続いていることについて「日本はハワイにとって2番目に大きな市場」と強調し、熱意の現れである旨を説明した。今回の滞在では、旅行会社やウェディング会社などを複数社訪問したという。

 ヒルトン氏によれば、日本市場における課題はブランドの知名度が全世界と比べて低いこと。既にハワイ州では4軒のリゾート施設を展開しているが、日本人の多くが訪れるオアフ島での開業は初めてであることや、日本国内の店舗が「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」の1軒のみに限られることなどから、既存の4軒における日本人の割合は1割に満たないという。今後は日本での協力企業を増やして市場へのアピールを強化する考えで、新施設の当面の目標については「ハワイへの全訪問者数における日本人の割合(約2割)と同程度にまで、日本人宿泊者のシェアを引き上げたい」と語った。

ルース・ミルズ氏(左)と馬渕みづき氏  「フォーシーズンズリゾート コオリナ アット オアフ」の客室数はスイート55室を含む371室で、約85%がオーシャンビュー。施設内には5店の料飲施設やチャペルなどのほか、複数のファンクションスペースを設けて、MICE市場などにもアプローチする。そのほかには大人専用のプールやプライベートビーチなどもあり、ヒルトン氏はロマンス、ファミリー、アドベンチャーなどさまざまなタイプの利用者に対応できることをアピールした。同施設の日本担当セールス・マネージャーを務める馬渕みづき氏によれば、団体やMICEなどを中心に、旅行会社の反応は良いという。

 この日の取材には両氏に加えて、ラナイ島やオアフ島などのセールス担当リジョナル・ディレクターを務めるルース・ミルズ氏も同席し、来年3月にリニューアルオープする「フォーシーズンズリゾーツ ラナイ」について紹介した。ミルズ氏は、手つかずの自然が多く残るラナイ島の「よりハワイ的な」環境で、落ち着いた雰囲気やアクティビティなどを楽しめる同施設をアピール。旅行会社には、コオリナの新施設や他の既存施設と組み合わせたパッケージ商品の開発などを促し、シナジーを生み出したい考えを示した。