インフィニ、LCC4社とセミナー、予約ツールをアピール

  • 2015年11月1日

LCC4社と初の合同セミナーには、旅行会社24社から30名が参加した  インフィニ・トラベル・インフォメーションはこのほど、エアアジアグループ、ジェットスターグループ、ピーチ・アビエーション(MM)、バニラエア(JW)とセミナーを共催した。冒頭で登壇した、インフィニ・トラベル・インフォメーション執行役員兼事業推進本部マーケティング部長の川原一志氏は、アジア太平洋市場の2014年6月から15年5月までの座席供給量で、増加が最も多いのは日本/中国線だったと説明。また、15年冬ダイヤで、関空におけるLCCの座席供給量が全供給量の30%を超える見込みであることなどに触れ「LCC市場は将来有望なマーケットである」と強調した。

 同社ではLCCの予約ツールとして、2014年11月から「INFINI LCC Search」を提供している。まずはインストールが必要なデスクトップ版から開始し、旅行会社が自由にインターフェイスを構築できる「INFINI LCC Search XML API」や、オンラインの「INFINI LCC Search WEB」を続けて発表した。現在の予約ツールの契約総数は100店舗で、ID数は500。今後は1000店舗への導入をめざす。また、XML版については大手旅行会社1社が利用しており、今後5社から10社への導入をめざし、開発を予定しているとした。

 インフィニ・トラベル・インフォメーション執行役員兼事業推進本部マーケティング部長の川原一志氏  セミナーでは「INFINI LCC Search」の活用例を紹介。XML版は、システムと接続することで、旅行会社のウェブサイト上にFSCとLCCの料金検索結果が表示できる点をメリットとして挙げた。また、オンライン版は、旅行会社の社内ポータルサイトにリンク先を貼り、そこからログインすればINFINI LINXを導入していないパソコンでも利用できることを強調した。

 同サービスでは、34ヶ国59社のLCCの検索や予約、精算などができる。また、現在はジェットスターグループは対象外だが、近日中に稼働する見込みだという。

 このほか、セミナーでは実際に予約ツールを活用している旅行会社のなかから、トラベルプラザインターナショナル経営企画課長の山形正樹氏が登壇。同氏は「LCCは旅行会社を介さずエンドユーザーに直販をおこなうビジネスモデルため、当初はネガティブに捉えていたが、INFINI LCC Searchを導入後は積極的に販売をしている」と語った。その理由としては、顧客ニーズの多様化を挙げ、従来のパッケージ商品では満足できないという顧客に対し「ニーズを実現するひとつのツールとしてLCCを販売している」と話した。

 また、LCCを利用して移動費を抑えた分、ホテルをアップグレードする顧客や旅行回数を増やす顧客がおり、旅行商品の販売機会が増えたと説明。「LCCを利用することで海外旅行が身近になりリピーターが増えれば、FSCを利用した旅行の機会も増えてくるのでは」とし、LCCを活用することで旅行業界全体の発展につながると語った。