成田、15年上期の国際線旅客数は6%増、外国人26.7%増
成田国際空港(NAA)によると、2015年上期(2015年4月~9月)の国際線旅客数(速報値)は前年比6.0%増の1576万1008人となった。日本人旅客は4.4%減の664万5415人となった一方、外国人旅客は訪日外国人旅行者の急増により26.7%増の654万8221人となり、初めて600万人を突破し、上期として2期連続で最高値を更新した。通過客は6.6%減の256万7372人。国内線旅客数との合計は7.7%増の1931万1172人だった。
国際線旅客便の発着回数はエチオピア航空(ET)やタイガーエア台湾(IT)の新規就航や、全日空(NH)のヒューストン線、中国南方航空(CZ)の鄭州線の開設などにより1.9%増の7万8260回となり、上期として7年ぶりに過去最高値を更新。貨物便や国内線を含む総発着回数は1.6%増の11万7805回で、上期として4期連続で過去最高値を更新した。
4月8日に供用を開始したLCC専用の第3ターミナルを利用した国際線旅客数は、約66万人だった。国内線旅客数との合計は約301万人。年間総旅客数の当初予想は550万人としていたため、既に54.7%を達成したことになる。NAAによれば同ターミナルの最大取扱人数は750万人で、10月30日の定例会見で同社取締役管理部門長の大塚洋氏は「時間帯やスポットにはまだ余裕がある」と説明した。
4月1日から開始した、航空会社の着陸料を最大で1年間無料にする「成田ハブ化促進インセンティブ」については、9月末までの割引総額が38社で計6億円に上った。同制度では、4月に日本線を初めて開設したエチオピア航空(ET)の着陸料を無料にしており、今後は来年1月に成田/ワルシャワ線に就航するLOTポーランド航空(LO)も無料とする予定。大塚氏は「インセンティブが就航決定の後押しになったと考えている。新規参入のハードルを下げるのは良いこと」とコメントした。
9月単月の国際線旅客数は6.6%増の259万4239人だった。日本人は0.2%増の131万4282人と、シルバーウィーク効果により微増。外国人は24.7%増の94万1225人となり、9月単月として過去最高となった。通過客は7.4%減の33万8732人だった。
国際線旅客便の発着回数は4.6%増の1万3243回、総発着回数は2.4%増の1万9803回で、ともに9月として過去最高となった。国内線については別途記載(下記関連記事)。