会津若松ワシントンホテルの前運営会社が特別清算開始-負債19億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、福島県会津若松市で「会津若松ワシントンホテル」を運営していた半沢商事は10月14日、東京地方裁判所から特別清算の開始決定を受けた。負債総額は19億円。
同社は設立当初はスーパーマーケットの店舗管理を主な業務として展開していたが、JR東日本の会津若松駅前に「会津若松ワシントンホテル」を建設し、1987年4月からホテル運営をメインとした業態に変更。ホテルでの各種催事や結婚式の運営などを中心に展開し、ピーク時となる1996年5月期には売上高約18億300万円を計上していた。
しかし、その後は景気の低迷や同業他社との競合などから事業規模を縮小。過去の設備投資が負担となり経営が悪化したことから、金融機関に対して借入金返済条件の変更などの支援を仰いだが、改善には至らなかった。2006年3月に金融債権を外資系の債権回収会社に移行したが経営が改善しなかったため、11年12月に地元の金融機関が出資する中小企業再生ファンド「うつくしま未来ファンド」が債権を買い戻し、抜本的な再建をおこなうことになった。
同ファンドの再建方針に基づき、半沢商事は今年2月1日付けで、14年10月22日に会社分割で新設したAWHへと事業を譲渡した。半沢商事は今年の7月31日の株主総会の決議で解散し、今回の措置となった。