山形グランドホテル、前運営会社が特別清算開始-負債12億円
東京商工リサーチ(TSR)によると、山形県山形市で「山形グランドホテル」を営業していたワイ・ジー・エイチが10月7日、山形地方裁判所から特別清算の開始決定を受けた。負債総額は約12億円。
同社は1971年、山形市内で第1号となるシティホテルを開業。県内企業から出資を受け、立地条件の良さなどから94年3月期には売上高31億3100万円を計上した。しかし、バブル崩壊後の宿泊客数の減少などにより2005年3月期には売上高が20億円を下回り、08年3月期以降は赤字が続いていた。さらに、11年3月の東日本大震災の影響で宿泊などのキャンセルが相次ぎ、その後も旅行の自粛ムードが続いたため、13年3月期には売上高が12億6860万円まで落ち込んだ。
同社は15年2月には会社分割でホテル事業を譲渡し、商号をワイ・ジー・エイチに変更。その後、3月27日の株主総会の決議により解散した。なお、ホテル自体は現在も平常通り営業しているという。