オンタリオ、四季や自然、文化など多様な観光素材をアピール

  • 2015年10月19日

オンタリオ州観光局日本事務所アカウント・マネージャーの田中恵美氏  カナダのオンタリオ州観光局はこのほど、都内で旅行業界向けセミナー「トラベルセミナー・ランチネットワーキング」を開催した。同セミナーではセールスミッションとしてオタワ観光局やトロント観光局などのほか、現地ホテルやアクティビティを扱う計9企業・団体のサプライヤーが参加。オンタリオ州観光局日本事務所アカウント・マネージャーの田中恵美氏は冒頭、「オンタリオ州は多様な文化が集まる地域であり、日本と同じく四季も楽しめる」とアピールした。

セールスミッションの様子。各旅行会社から約70名が参加した  同局によると、2014年のオンタリオ州への日本人訪問者数は前年比26%増の11万7060人だった。15年も引き続き増加傾向にあり、エア・カナダ・ルージュの関空/バンクーバー線の就航により、関西圏からバンクーバー経由でオンタリオを訪れる旅行者が増えたことが増加の一因だという。また、デルタ航空(DL)の中部/デトロイト線を利用した乗継客や、エア・カナダ(AC)の羽田/トロント線を利用した日本の地方からの乗継客についても順調に推移しているとした。

 オンタリオ州は現在、熟年層の旅行者が多く、特に秋などの紅葉シーズンはその傾向が顕著だという。近年は地方からの修学旅行団体なども増えており、オンタリオ州観光局では教育旅行を対象としたセミナーを実施する予定。また、今後は中長期的なリピーターの造成に取り組むため、10代から40代までのアクティブな女性をターゲットにソーシャルメディアや広告を利用したキャンペーンを展開する。

トロント観光局の鈴木正城氏  セミナーでは田中氏がオンタリオ州の概要を説明。エッジウォークやナイアガラの滝、パーラメントヒル、ウェスト・クイーン・ウェスト、アルゴンキン州立公園、アイスワインなどをオンタリオ州で楽しめる素材として紹介した。また、トロント観光局日本・韓国地区マーケット・ディベロップメント・マネージャーの鈴木正城氏は「出会いの街」と呼ばれるトロントの魅力をアピール。ウィスキー工場跡などを巡る街歩きをはじめ、同性婚が認められているカナダならではのLGBTの祭り「Pride Toronto」や、毎年7月におこなわれるスポーツカーレース「ホンダインディ・トロント」などのイベント、トロント郊外の街を走る蒸気機関車「ESSEX TERMINAL RAILWAY ENGINE #9」などの観光素材を組み込んだファムツアーの様子を紹介した。

オタワ観光局のダイアン・ヒューストン氏  オタワ観光局のダイアン・ヒューストン氏は、世界遺産に登録されているリドー運河や、カナダ最大の歴史博物館などの観光地について説明。パーラメントヒルでおこなわれる見学ツアーや夏の衛兵交代式、冬のイルミネーションなど無料で楽しめるイベント、バイワード・マーケットでのショッピングやクラフトビールなどのグルメも魅力として挙げ、オタワ市内の観光を提案した。