アクセスランキング、1位は鬼怒川、観光庁長官人事も

[総評] 今週の1位は、9月9日から10日にかけて台風18号で被害を受けた鬼怒川温泉の状況をお伝えした記事でした。先週は東京でも非常に激しい雨が降りまさに猛威という印象でしたが、実際に各地で大きな爪痕を残しました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 こうした大規模な災害や事件が発生した時に決まって旅行業界で問題になるのは旅行の自粛、つまり風評被害で、今回も現地から一般報道に対する懸念が聞かれました。かねてから様々な形で国内外の「被害」と「風評被害」に触れてきましたが、日本国内ですら正確に伝わりにくいのですから、海外旅行、訪日旅行ともに他国の情報ともなればなおさらでしょう。

 トラベルビジョンのような規模ではなかなか難しいことではあるものの、今後もこうした状況が発生した際にはできる限り実情を正しく詳細にお伝えしていかなければなりません。また、国内の事案であれば、弊社が運営する訪日外国人向けの媒体「Japan Hoppers」との連携も進めなければならないと考えています。

 次に2位は、JTBワールドバケーションズ(JTBWV)に所属しこれまでに7000回以上の添乗を経験してこられた磯部正春氏のインタビューとなりました。先月末もジャッツ東京ツアーコンダクターセンターの浦和愛子氏が1位になった週がありましたが、今回も大変多くの方にお読みいただきました。

 インタビューは、相手がどなたであっても多様な気付きのあるコンテンツですが、やはり現場にいらっしゃる方々のお言葉はより実践的で自分の仕事に活かせることが多いように感じます。

 例えば磯部氏のお話しのうち「後ろ姿に気をつける」という点は、気が緩みがちな部分にも気を配るという意味で参考にしたい心構えです。また、人の目にどう映るかを意識するという点では、浦和氏のお話しにも通じるところがあります。

 また2ページ目にある、有名ホテルでの宿泊は顧客にとって楽しみなポイントだけれども、最終的にはランクを1つ落としてスイートルームにした方が良いこともあるというご意見は、固定観念にとらわれないことの重要性が感じられました。

 このほか、今週は4位に観光庁の長官人事もランクインしています。前航空局長の田村明比古氏が就任されたもので、初めての会見の内容もご紹介しました。

 以前、何かのシンポジウムで登壇者の旅行会社幹部から「航空会社と旅行会社が真の意味でWin-Winの関係であったことはかつて一度もない」という旨の発言があったことを覚えていますが、観光立国のためにはその実現が不可欠でしょう。

 田村氏には、何度か航空局長の記者会見でお話しをお聞きしておりますが、短い時間でも聡明さ、思慮深さが自然と感じられるような方です。記事の略歴をご覧いただければお分かりいただける通り観光関連のご経験も豊富で、氏のお力によってオールジャパンでの観光の振興が進められると大いに期待されます。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2015年9月第3週:9月11日0時~9月18日18時)
第1位
鬼怒川温泉、プラザホテル除き営業継続-風評被害に懸念(15/09/11)

第2位
インタビュー:JTBワールドバケーションズ添乗員の磯部正春氏(15/09/17)

第3位
大韓航空、冬ダイヤで日韓間の5路線増便、グアム線デイリー化(15/09/13)

第4位
新観光庁長官に田村明比古氏-航空局長は佐藤善信氏(15/09/11)
田村新長官、双方向交流を重視-訪日は体制強化(15/09/16)

第5位
海外旅行業況、韓国不調、欧州は下げ止まり-3ヶ月後は改善予想(15/09/17)

第6位
オーストラリア復活へ、JATA田川会長「最低でも50万人」(15/09/14)

第7位
シルバーウィーク国際線、関空・中部ともに中国が最多-訪日需要で(15/09/15)

第8位
楽天、WTSを子会社化、海外航空券の直接仕入れ可能に(15/09/16)

第9位
デルタ航空、日本地区法人営業統括部長に倉田博樹氏(15/09/14)

第10位
新千歳、深夜早朝発着枠を30枠に拡大、10月15日から(15/09/15)