富士山をフックに"大いなる田舎"アピール 山梨県が大阪で観光商談会
山梨県とやまなし観光推進機構は9月2日、大阪市中央区のマイドームおおさかで山梨県観光説明会・商談会を行い、来年6月にオープンする富士山世界遺産センターやワインリゾート構想などをアピールした。
県立富士山世界遺産センターは富士河口湖町に開設。和紙で作った直径15メートルの富士山を中央に配し、富士山の自然や富士講などの歴史文化を紹介する。年間35万人が来館する富士山ビジターセンターと隣接し、富士山観光の拠点施設としての役割を担う。
山梨県は今年上半期の宿泊客が前年同期比23.2%増の373万9千人で、外国人だけでも同55.4%増の69万5千人と好調だ。ただ、その多くは富士山に集中しており、県内全域に波及させることが課題になっている。そこで、山梨県が打ち出したのが「やまなしワインリゾート構想」。今年度中に策定し、次年度以降にハード整備を含め構想を具体化していく計画だ。
また、ユネスコのエコパークに登録された南アルプス・八ヶ岳山麓を中心とした豊かな森が育む「水」も山梨のアピールポイント。ミネラルウオーターの出荷額が日本一であることや名水スポットを売り込む。
県観光部の桶川昇次長は「富士山をフックに県内の魅力を発信し、大都会に近い大いなる田舎をアピールしたい。富士山とリニア見学センターは山梨でなければならない組み合わせです」と強調する。
2018年の冬季インターハイと国体、19年の甲府開府500年、20年の東京五輪、21年の武田信玄生誕500年と続く中で「27年のリニア中央新幹線開通に向けて話題が豊富。山梨への送客をぜひお願いします」(桶川次長)と、集まった旅行会社担当者に呼びかけていた。
(15/09/10)
情報提供:トラベルニュース社