エジプト、カイロ、ギザの状況について(8、25現在)
2015年8月25日(火)、エジプトにおいて日本人マーケットに携わる旅行関連業者からなる「エジプト日本旅行業連盟」(JTUE: Japanese Travel Union of Egypt)のメンバー7社が、カイロとギザの主要観光地の視察を行いました。
約1ヵ月続いたエジプトの猛暑もそろそろ収まり始め、視察日は爽やかな一日でした。
シーズンオフの8月にもかかわらず、観光地はどこも賑わいを見せておりました。
その様子をご報告させていただきます。
■ 午前08:30 --- エジプト考古学博物館
この日は絶好の観光日和だからと言うわけでもないですが、博物館前は活況を呈しておりました。
すでに開館前から到着しているバスもあります。10台以上の大型バスが博物館に到着。多くの中型バスも見かけられました。観光客は皆ラフな、リラックスした格好でバスから降りてきます。 紅海のハルガダあたりから来られた観光客も多いようです。一週間以上、紅海のリゾート地でゆっくりとリゾートを楽しんでいる間に、カイロに来られ、博物館やピラミッドを訪れるというのは、まさにエジプトならではの贅沢な旅だと思います。
観光バスは、博物館のそばにある地下駐車場で待機致します。
エジプト考古学博物館のチケット売り場は、午前9時から午後4時まで開いておりますが、午後4時半になりますと、観光客は博物館の中から出ないといけませんので、午後3時には博物館内部に入ることをお勧めいたします。博物館内部にあるミイラ室のチケット売り場が開いている時間帯も同じです。
博物館の見学所要時間は、グループあるいは個人により違いますが、約1時間半~2時間です。
入口のセキュリティーチェックを通って中庭に入ります。 中庭にも多くの警備の警察官がおりました。厳重な警備です。博物館内に入る際も、荷物検査があります。中庭には、スイレン(の一種)が 咲きほこっておりました。
欧米人が多く、中国人のグループ、フィリピン人、マレーシア人 の個人客など国籍は様々です。
博物館の中を歩いておりますと、英語のガイダンスが多く耳に入ってきました。レセップスがスエズ運河をつくった際に見つかった発掘物を現在展示しております。博物館館長さんにお会いしまして、この発掘物の展示期間はいつまでかお聞きしましたが、まだわからないとのことでした。ツタンカーメン王の黄金のマスクのヒゲの修復が近々始まるそうですが、これもいつからなのか、はっきり分からないとのことでした。
以前、博物館周辺で多数見られた装甲車は、現在一台程度に減っております。(写真右手前方)
また、エジプト考古学博物館のそばにあるタハリール広場ですが、革命時はあんなに騒動があったものの、今ではうそのように 平穏になっております。写真左手に見える高い建物は、セミラミス・インターコンチホテルです。
■ 午前11:15 --- ギザのピラミッド
ピラミッドエリア入場前のセキュリティーチェックは、以前同様厳重です。
右手、木の後ろにあるのは、メナハウスホテルです。 この道をまっすぐ行きますと、ギザの台地で、ピラミッドが目の前に現れます。
ピラミッドの入場券売り場は、午前8時から午後4時まで開いておりますが、4時半には外へ出ないといけませんので、午後3時頃までの到着をお勧めいたします。
クフ王の玄室内入場券は、ピラミッドエリア入場券と同じ場所で買えますが、クフ王の玄室は、正午12時から午後1時まで閉まります。
3大ピラミッドの中で、現在クフ王と、メンカウラー王の玄室が開いております。カフラー王玄室は閉まっております。
クフ王前の駐車場は、大型バス数台、中型バスが数台程度でしたが、セダンが20台以上停まっておりました。 型バス、中型バス、小型バス、セダンというように車の大きさにより順番に並んで停まるシステムが以前から取られておりますが、クフ王の見学が終わって戻ってきた観光客が、自分の車を見つけやすい良い方法だと思います。
ラクダに乗って、ピラミッドをバックに写真を撮ることができるパノラマは、観光客に人気のスポットです。 この日は、澄んだ青空に雲が浮かぶ良い天気でしたので、3大ピラミッドもくっきりと写真に撮ることが出来ました。
サッカラの階段ピラミッドやダハシュールの屈折ピラミッド&赤のピラミッドも、遠くに眺めることが出来ました。パノラマでは湾岸からの大きなグループに出会いました。3大ピラミッドの写真を撮ったあと、パノラマにあるお土産屋さんを冷やかしてまわるというのがパターンですが、この日は湾岸からの観光客でお土産屋さんも賑わっていたようです。カフラー王横からパノラマポイントまでの道が、以前はでこぼこでしたが、少しだけ整備されたようです。
■ 午前11:40 --- スフィンクス
通常、パノラマポイントを見学した後、メンカウラー王、カフラー王の前を通り、少し坂を下ってスフィンクスに行きますが、坂の上からカイロの街がよく見えます。
スフィンクスとピラミッドの見学は同じチケットになりますが、スフィンクス入場は4時までになります。
以前は、この写真を撮った大スフィンクス正面あたりから、スフィンクスに向かって歩いて行きました。こちら側の入口が閉まってからは、ごみもなく、物売りもいなくて、情趣のある眺めになりました。現在の入口は、向かって左側にあります。駐車場で降り、河岸神殿を通り抜けて、スフィンクスまで行きます。
スフィンクスのそばにある河岸神殿へは、駐車場から歩いて行きます。観光バスは駐車場に停まります。観光客を乗せる馬車も沢山見うけられます。駐車場にも警備の警官が配置されております。
■ 13:00 --- モハメッドアリモスク
モスクの駐車場に入る前に、警察犬によるバスのチェックがあります。ここは閑散としておりました。時間帯にもよるかと思います。エジプト人の子供達が社会科見学に来る際はモスクも非常に騒々しいのですが、今はまだ夏休みということもあるのでしょうか。駐車場には大型バスが2台、小型バスが数台程度でした。
大型バスの後ろにある山は「モカッタムの丘」です。石灰岩の山で、ピラミッドを造る際にここからも石を切り出して運んだといわれています。この丘の上に住宅が最近沢山建ち並んできております。
写真の左手が入場券売り場です。 売り場は、午前8時から午後4時半まで開いております。モハメッドアリモスクが閉まるのは午後5時です。モスク入場前には、金属探知機があります。三脚の持ち込みは禁止になっております。
■ 13:45 --- ハンハリーリー
エジプトの学校がまだ夏休みということもあり、ハンハリーリへ向かう道路は比較的空いておりました。道路の右側には、エジプトコロッケ(ターメイヤ)を売っているお店や、エジプト名物の鳩料理のレストランなどがあります。
ハンハリーリーに入る前の入口では、普段と同じように厳重なチェックが行われております。重い柵を開けて観光バスを通します。写真の前方右の場所で観光客はバスから降りますが、そのそばでも警官が警備をしております。
ハンハリーリーのお店は、以前に比べて小奇麗になった感じを受けました。商品も以前は中国製が多かったのですが、エジプトらしいモチーフの地元産の手作りの陶器などが置かれており、観光客が少ない中どのように売ればよいかといったようなアピール方法を考えている印象を受けました。
この日は平日で早い時間帯でしたので、エジプト人の買い物客も少なかったです。観光客の割合はまあまあという風でした。あまり混んでなければ、ゆっくりと値段交渉も出来ますし、そぞろ歩きには最適かと思います。
この近くには、中世のエジプトを肌で感じることが出来るイスラム街道もあります。
30分ほどハンハリーリーの視察をしましたが、バラエティーに富んだ商品が増えていて楽しかったです。ハンハリーリーの出口も重い柵で閉めておりまして、観光バスが出るときに開けてくれます。背景のモスクは、有名なアルアズハル・モスクです。
シーズンオフにも拘らず、観光客を比較的たくさん見かけることが出来ました。
ただ、日本人観光客の姿を見ることが出来なかったのが寂しかったです。
日本人観光客も早くエジプトに戻ってこられるよう願っております。
情報提供:エジプト日本旅行業連盟 (JTUE)、日本海外ツアーオペレーター協会