アメリカン航空、成田/シカゴ線にB787導入、デイリーに増便
アメリカン航空(AA)は8月19日、成田/シカゴ線に新ビジネスクラスを搭載したボーイングB787-8型機を導入した。同機材の日本就航は今回が初めて。B787-8型機の導入は北米や北京、上海路線などに続き世界で5番目、アジアでは3番目となる。同路線は週5便で運航していたが、新機材導入に合わせてデイリー化した。
AAは同日に記者発表会と記念イベントを開催。登壇した同社国際線および貨物担当上席副社長のアート・トルノ氏はB787-8型機について、新ビジネスクラスをはじめ、充実した設備とサービスが提供できることから「最も魅力的な機材」とアピールした。また、グローバルセールス担当副社長のデレック・デクロス氏は「最新機材が日本路線に起用されたことは、我々の日本市場に対する確固たるコミットメントの表れ」と強調。日本路線におけるサービスを強化する考えを示した。
B787-8型機はビジネスクラス28席、プレミアムエコノミークラス48席、エコノミークラス150席の全226席。なお、これまでの機材はB777-200型機で、ファーストクラス14席、ビジネスクラス45席、エコノミークラス188席の全247席と、ビジネスクラス45席、プレミアムエコノミークラス45席、エコノミークラス170席の全260席の2種類の仕様だった。
今回導入されたビジネスクラスは、全長195cmのフルフラットシートを採用。1-2-1配列で、全席から直接通路に出ることができる。また、各席に16インチのタッチスクリーンモニターのほか、AC電源ポートとUSBポートを2つずつ装備。ノイズキャンセル機能を搭載したBOSEのヘッドセットも用意した。キャビン内にはバーコーナーを設け、軽食やソフトドリンクを提供する。
プレミアムエコノミークラスでは、通常のエコノミークラスよりも足元の空間が最大で15cm広いシートを採用。また、座席配列はプレミアムエコノミー、エコノミークラスともに3-3-3で、各席に9インチのタッチスクリーンモニターやAC電源ポート、USBポートを設置した。
このほか、機内サービスとして全クラスで衛星WiFiを提供。機内エンターテイメントシステムでは、最大で260本の映画や230本のテレビ番組、350本の音楽を楽しむことができる。
デクロス氏によると、B787-8型機の就航は20億米ドルを投資して実施した乗客向けのサービス改善計画の一環。今後1年半から2年ほどかけて、B777-200型機についてもシートや内装、アメニティをアップグレードする計画だ。
さらに、今年は日本語の堪能なフライトアテンダントを12名採用し、最大4名をB787型機での乗務に充てる。また、日本市場向けサービスの向上をはかり、共同事業を展開中の日本航空(JL)と協力してJLの教育カリキュラムを導入。日本路線で提供する機内食もJLと共同で開発した。