第5回地旅大賞に日本ブライト旅行(2) 地域の価値を"編集"した旅

 優秀賞は山形E旅(山形県山形市)の「東の奥参り出羽三山神社 鏡池特別池中奉鏡」と、一般社団法人北びわこふるさと観光公社(滋賀県長浜市)の「びわ湖・長浜 観音の里めぐり2014」が選ばれた。

 前者は「山伏の出迎えなど仕掛けに工夫があり、地域の自然と文化に浸りきることのできるユニークなツアー」(吉兼委員)、後者は「集客が多く、今後は全旅が進める地旅の宿ネットワークを活用した宿泊ツアーの可能性も高い」(奥坊委員)ことなどが評価された。

 特別賞は、岩手県北観光(岩手県盛岡市)の「海女ちゃんと三陸鉄道&ウニ丼まめぶ汁 北三陸号」、NPO法人六日町観光協会(新潟県南魚沼市)の「名工・石川雲蝶の作品を堪能するバスツアー」、Travearth(富山県富山市)の「雪の大谷が語る水と氷の物語」、トーヨートラベル(大阪府岸和田市)の「岸和田だんじり祭りスペシャルツアー」だった。

 副賞として大賞には50万円、優秀賞には30万円、特別賞には10万円がそれぞれ贈られた。

 井門委員長は総評として「毎年レベルが上がっていることを強く感じ、受賞者はもとより応募各社に対して頭が下がる思いでした。旅行業のプロが作る『地旅』は、単なる素材の魅力で販売したりウォーキングだけで終わるのではなく、二次交通や宿泊をからめて地域の価値を『編集』している点が強く印象に残りました。特に今回は、インバウンドで売っても人気が出るといった声が飛び交うような商品が多かった点も特徴でした」と総括。

 今後についても「インターネットで何でもかんでも売れてしまう時代にあって、観光を通じた経済効果や消費者保護の観点からも、今一度ANTA会員の総力を挙げ、プロの作った旅行商品『地旅』を世に出していくことが必要です」とし、地旅のさらなる発展を期待した。
(15/08/18)


情報提供:トラベルニュース社