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アクセスランキング、1位は人気ホテル調査、星野リゾート新展開も

[総評] 今週の1位は、エクスペディアによる世界の人気ホテルランキングでした。エクスペディアの利用者によるレビューを元にしたものということで、ホテルのベルパーソンとして7年弱を過ごし、現在は取材やプライベートで国内外を旅行する立場となった身として非常に興味深く感じます。

 満足度を期待値に対する充足度合いとして捉えると、宿泊料金やセグメントごとのニーズ、ホテル自体の特性、あるいは利用者数の多寡に応じた評価の偏りなど様々な要素が影響するのではないかと思います。

 例えば同じ5ツ星ホテルでの宿泊も、平均的な給与の新入社員と、ファーストクラスやビジネスクラスで世界を飛び回るエグゼクティブとで期待値が同一であるはずがありません。あるいは同じ新入社員でも、それまでにどういった宿泊体験をしてきたかで基準が変化するかもしれません。

 個人的にも、研修旅行などでご招待いただいて宿泊するホテルは4ツ星以上ばかりで、当然のことながら基本的に素晴らしい時間が約束されますが、自分の旅行では予算の問題から躊躇してしまいます。

 また、国内での出張や旅行の際に宿を利用する際も、訪日需要の増加で料金が跳ね上がっており、同じ宿泊料金で感じられる満足度が以前よりも目減りしていることは感じます。

 このように、宿泊施設の評価というのは様々な要因が絡みあって相対的に決まるものであるはずです。しかし、このランキングでは様々な性格の施設が入り混じっており、どのようにして評価を数値化しているのか気になるところです。

 ホテルといえば、今週は日本発の気鋭のホテルグループである星野リゾートが4軒のANAクラウンプラザホテルを買収するという話題も10位にランクインしています。従来はリゾートや温泉旅館の分野を強みとしてきた同社ですが、今回のニュースはシティホテルの経営に着手するという内容で、新たなチャレンジの始まりと理解できます。

 今更述べるまでもなく、星野リゾートは「星のや」や「リゾナーレ」などのブランドを展開する企業で、代表取締役社長の星野佳路氏は、ホテル経営学で有名なコーネル大学のホテル経営大学院で修士課程を修了されているわけですが、日本の常識にとらわれない、世界水準のホテル経営をシティホテルにも導入されるのでしょう。

 私が働いていたのは外資系ブランドのホテルでしたが、建物の所有や雇用などは日本の企業が担当しており、今回の星野リゾートと同じ枠組みといえます。もちろん企業が違えば風土も異なるので比較しても意味はないのですが、「観光カリスマ」として認定される星野氏が関わった時に現場でどのような変化が起きるのか、できることであれば現場で体感してみたい、と考えてしまいます。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2015年7月第5週:7月26日0時~7月31日18時)
第1位
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