ゲンティン香港、クリスタル・クルーズの買収完了、総額5.5億ドルで
ゲンティン香港はこのほど、日本郵船との間でクリスタル・クルーズの買収手続きを完了したことを明らかにした。総取引額は5億5000万米ドル。あわせてクリスタル・クルーズの新たな幹部人事も発表した。日本郵船は今年3月に、米国市場でクルーズ事業を展開している完全子会社のクリスタル・クルーズ社を、ゲンティン香港に売却することを発表したところ。
新会長にはゲンティンググループ経営執行役会長で、ノルウェージャンクルーズライン前会長のタン・スリ・リム・コック・タイ氏が就任。代表取締役兼最高経営責任者(CEO)はクリスタル・クルーズ前代表取締役兼最高執行責任者(COO)のエディー・ロドリゲス氏が、COOにはクリスタル・クルーズ前取締役副社長のトーマス・マズルーム氏が、それぞれ務める。
ゲンティン香港では、今後のクリスタル・クルーズの運営方針について「世界最高峰のラグジュアリークルーズラインであり続ける」とコメント。また、2016年には大型ラグジュアリークルーズでは初めて北西航路のクルーズを、18年にはワールドクルーズの拡大などを予定していることも伝えた。18年に就航を予定する新造船への、財務面や技術面における支援もおこなうという。
ゲンティン香港は、20ヶ国以上で事業展開するゲンティングループの構成企業で、設立は93年。現在はスタークルーズの完全親会社、ノルウェージャンクルーズラインの大株主となっている。