アクセスランキング、GW終了、1位はエチオピア航空の就航
[総評] カレンダー通りの休日であれば5日間のゴールデンウィークが終わって2日間出勤し、また土日に入るというタイミングですが、皆様はどのように2015年の大型連休期間をお過ごしになったでしょうか。ゆっくり羽根を伸ばされた方もいらっしゃれば添乗に出られた方、あるいはシフト制だから関係ないという方など様々なのがホスピタリティ産業の特徴と思われます。
今週のランキングは2週間分ですので20位までご紹介しますが、このうち14位にまとめた記事によると、日本航空(JL)と全日空(NH)の2社が発表した2015年4月28日から5月6日までの輸送実績で、2社合計の旅客数は国際線が11.0%増、国内線が7.9%増と好調であったようです。
ゴールデンウィークの海外旅行者数については、期間がJL・NHとは少し異なっているものの、ジェイティービー(JTB)による事前調査で0.4%減と予想されていたところで、さすがにそこまで大外れすることもないでしょうから例によって訪日需要が牽引した可能性があります。
国内旅行も同様に、JTB調査では3.0%増予想であったのに対して2社の旅客数は1割近い増加という結果です。海外旅行に比べると別の交通モードからの流入なども考えやすく理由を分析するのは困難ですが、こちらも外国の方々が多く利用された可能性はあります。
数字というのは見比べると色々と面白いもので、例えば東日本旅客鉄道(JR東日本)が発表した4月24日から5月6日までの利用状況で、成田空港での降車人数は17%増えたといいます。
この増加率をJLとNHの実績を比べると、空港まで電車で行く人は17%増えたのに、2社の旅客数はそれほど伸びていないことに気付きます。この原因として推理できることとしては、例えばリムジンバスなど他のアクセス手段の利用者が大きく減った可能性、JL・NH以外の旅客が急増している可能性、あるいは成田以外の空港の旅客が前年を割り込んでいる可能性などもありえるでしょう。
もちろん、こうした数字は前年の比較対象期間をどう取るかなど諸条件で伸び率が大きく変動する点には留意が必要です。とはいえ、全体の増減率とその構成要素の増減率がどのように関わっているか、といった視点は数字の動きと現実世界の関係を把握するのに良い手段ですので、様々な場面で役に立つように思います。
なお、本ランキングはゴールデンウィーク期間すべてを対象にしたためサイト右部のランキング表示とは内容が異なり、1位はエチオピア航空の就航についての記事でした。
今週は、ETに限らず5位のエア・カナダ ルージュ(AC)の関空就航、6位の中国国際航空(CA)による新路線開設など航空アクセスの拡充をお伝えしているところで、航空会社の競争環境も刻一刻と変化していることが分かります。
タイミングが来年にずれ込むという報道はあるもののエアアジアも再参入を諦めていませんし、主にますます好調な訪日需要を当て込んで今後も増便や新規就航が続くでしょう。盛者必衰の言葉もあるように何かの原因で需要が急減する可能性は意識していかなければと思いますが、こうした変化を追い風としてしっかりと利益を得て行きたいものです。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2015年4月第5週、5月第1週:4月26日0時~5月8日18時)
第1位
◆エチオピア航空が就航、アフリカ直行便復活-増便や羽田線に意欲 (15/04/26)
第2位
◆日本航空、14年度は売上2.7%増、営利7.7%増-営利率2桁超に(15/05/02)
◆ANAHD、14年度は大幅増益、羽田枠拡大など寄与(15/05/02)
第3位
◆読者レポート:フィリピンの「新素材」、プエルト・プリンセサ(15/04/28)
第4位
◆東武トップツアーズ、数年内に取扱高1800億円へ-東南アジアに新拠点も(15/04/27)
第5位
◆エア・カナダ、関空線予約好調、来年にはデイリー化めざす(15/04/27)
第6位
◆中国国際航空、日本線4路線など開設、深セン航空も(15/04/28)
第7位
◆東京第3種の渋谷トラベルプラザが事業廃止、大型連休控え相談殺到(15/05/07)
第8位
◆HIS、ファミマとの業務提携で基本合意、一体型店舗も(15/04/27)
第9位
◆ハワイ会ジャパン、HIS新入社員向けセミナー、若年層の活性化めざす(15/04/26)
第10位
◆南ア航空、エボラ風評に反論「アフリカ南部は無関係」-巻返しはかる(15/05/02)
第11位
◆外務省、グルジアの呼称を「ジョージア」に、業界への影響は軽微(15/04/26)
第12位
◆エア・カナダ・ルージュ、関空/バンクーバー線の関空発初便に262名(15/05/07)
第13位
◆スターウッド、独立系4ツ星ホテルの新ブランド発表、1軒目は米国(15/04/26)
第14位
◆JAL・ANA、GW国際線旅客数は11%増-利用率は7ポイント増(15/05/07)
◆JAL・ANA、GW国内線旅客数は7.9%増、利用率は全方面で増加(15/05/07)
第15位
◆キャセイ、「エコ得3」で往復3万円、東南アジア・中国の16都市対象に(15/05/02)
第16位
◆ネパールで大地震、主要会社ツアーは被害者なし-各社が今後の催行検討(15/04/27)
第17位
◆KNT、英語で学ぶ科学ツアー発売、筑波大留学生が同行(15/04/28)
第18位
◆石川の旅館ワイエム企画が特別清算開始、負債16億円(15/04/27)
第19位
◆スカイスキャナーのGW人気ランキング、海外首位はバンコク、国内は沖縄(15/04/26)
第20位
◆日光、東照宮400年式年大祭で観光客誘致-都内でイベント開催(15/04/27)