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アクセスランキング、1位は入社式訓示、2位は日中韓大臣会合

[総評] 今週は、旅行・航空各社の社長による入社式の訓示をまとめた記事が1位になりました。例年抜群の人気を誇るコンテンツで、昨年は羽田空港の国際線発着枠が大きく拡大したためその記事に首位を譲りましたが、今年は返り咲きです。

 正直なところ、経営環境は変化しても新入社員という存在は(あまり)変わらないものであり、必然的に訓示に込められるメッセージも毎年似たりよったりになりがちで、例年どうしてこんなにたくさん読まれるのかと不思議に思ってきました。

 しかし、今回初めて履歴を詳しく見てみたところ、記事にも登場している大手旅行会社からのアクセスが目立ちました。トラベルビジョンは旅行業界誌ですし、従業員数の分布からいっても大手で働く皆様が多く読んでくださるのは当然なのですが、訓示の記事は通常とは比較にならないほど明確な傾向が出ています。

 この状況から推測するとすれば、自発的かどうかは別にして新入社員が自社と他社の経営者の訓示を読んでいる姿が浮かびます。また、新入社員でなくても、社長が環境をどのように分析し、自社の立ち位置と今後進むべき道をどのように見出しているのかを知る機会となりますので、そのように活用されている方もいらっしゃるかもしれません。

 トラベルビジョンでも昨年に続いて今年も新入社員を迎えることができ、大変ありがたいことと思いつつ、人を導くというのはつくづく難しいものとも感じます。昨年も書いた記憶がありますが、相手の年齢はほぼ一定であるのに対してこちらは年齢を重ね、経験も積んでいる中で、距離感の不鮮明さが増していくことを実感する毎日です。

 例えば、自らが新入社員であった当時、これくらいはできていただろう、とか、こんな経験をすればあれをできるようになったはずだ、とかいったことについて、実体験はほとんど忘れているにも関わらずそれを根拠にしてしまう時、なんともいえない不安を感じます。

 また、上に立つ者はある程度厚顔でなくてはならないのでしょうが、下の立場であった時に感じたことのある不信感や不満を連鎖させてはならないという思いにとらわれ、なかなか厳しく接することができない場面もあります。

 結局のところ、こちらが真剣に悩み接することでそれを感じてもらい、あるいはお客様や同僚、上司に対する態度などについても、自らの信じるベストを実際に行動で示していくことで職場の「スタンダード」を形成していくしかないように思われますが、本当はきちきちとシステマティックに物事を進めたい性格が災いしジレンマに直面します。

 おそらく、体系立てて取り組むべき分野とそうでない分野を区別して考えるべきなのでしょう。そう簡単なことではなく、見通しがあるわけでもありませんが、地道に取り組んでいくしかありません。

 なお、今週2位には、4年ぶりに日中韓観光大臣会合が開催されることをお伝えした記事がランクインしています。これら3ヶ国の相互交流の復活と更なる成長は、出国者数と訪日旅行者数それぞれの2000万人達成に向けて必要不可欠であり、ようやくこういった動きが出てきたことを喜ばしく思います。

 訪日についてのみ見ても、例えばタイは超順調な市場であるわけですが第3位のように残念な話題が持ち上がっており、今後需給が逼迫する可能性もあります。リスクを分散するためにも、近距離アジア、中距離アジア、欧州、米州、その他といったポートフォリオを形成し、強固なものにしていかなければなりません。

 会合の翌日には日本政府観光局(JNTO)がフォーラムも開催するとのことで、これらの付随イベントを含めて可能な限り実りある催しとなることを期待しています。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2015年3月第5週、4月第1週:3月29日0時~4月3日18時)
第1位
入社式で社長訓示、変化をチャンスに、柔軟な対応を(15/04/02)

第2位
4月12日に都内で4年ぶり日中韓観光大臣会合、共同声明を予定(15/03/31)

第3位
国交省、タイ航空会社の新規就航など認可中断-XWは延期、XJは札幌線調整中(15/03/31)

第4位
羽田米国線、DLシアトル維持へ、デイリー不可ならAAに(15/03/30)

第5位
東京第3種のワールドストリームが事業停止、負債9億円(15/04/01)

第6位
GW旅行者2.9%増-海外0.4%減、国内は3%増に、JTB調査(15/04/02)

第7位
人事、KNT-CT役員・部長級、吉川氏は代表権のない会長に(15/03/30)

第8位
世界の人気観光都市1位はマラケシュ、日本は東京-トリップアドバイザー(15/03/29)

第9位
ピーチ、成田/福岡・新千歳線就航-平均搭乗率は93%(15/03/29)

第10位
ジェットスターJ、鈴木氏が社長辞任、ターナー氏と片岡氏の2名体制に(15/04/01)