14年の世界の宿泊料金は3%増-日本主要都市は2桁増に、Hotels.com
▽日本人の海外旅行、円安で平均宿泊料金は上昇
日本人旅行者の海外旅行では、平均宿泊料金は1万7560円で、国・地域別では第8位となった。全体的に円安の影響で上昇しており、HPIが対象とする49ヶ国・地域のうち36ヶ国・地域で増加。横ばいは2ヶ国で、減少したのは11ヶ国だった。
このうち、グアムの平均宿泊料金は25%増の2万3884円で最も高い伸びを示した。2位はマルタで23%増の1万6043円、3位はサイパンで19%増の1万6575円。4位はイギリス(2万1977円)とデンマーク(1万8660円)で共に16%増だった。最も金額が大きかったのはアラブ首長国連邦(2万6763円)だが、3%減と減少した。2位はグアムで、3位はスイス(5%増、2万2464円)だった。
一方、最も減少したのはシンガポール(2万1665円)で、12%減に。Hotels.comではシンガポールはホテル数の増加に加え、乗継地点として人気の都市であるため、政情不安によりタイへの旅行者数が減少したことや、中国への旅行者減などが影響し、客室稼働率が落ちたことが要因と分析している。2位はスリランカ(11%減、1万4744円)、3位はルーブル安の影響を受けたロシア(8%減、1万5906円)と、ラオス(8%減、9681円)。最も金額が低かったのはカンボジア(2%増、7708円)、ついでベトナム(7%増、9630円)、ラオスと続いた。なお、日本人が国内旅行で支払った平均宿泊料金は6%増の1万1794円だった。
▽海外旅行の人気都市ランキング、1位はソウル
また、同社の宿泊実績に基づく日本人の海外旅行の人気都市ランキングによると、1位はソウルとなり、2013年1位だったホノルルは2位に下落。3位はパリとなった。ソウルについては、100日間セールや半額セールなどの取り組みにより、宿泊数が増えたことも一因で、7割以上が1名利用だったという。
4位はバンコク、6位は台北、8位は香港となっており、Hotels.comではLCCの路線増などもあり、比較的近距離のアジアの都市に人気が集まったとの分析だ。また、円安の中でもパリやニューヨーク、ロンドン、ロサンゼルスは依然として人気が高いとの見方を示した。
このほか、Hotels.comでは「円安でも日本人旅行者がお得に泊まれる海外の都市」を発表。昨年よりも宿泊料金が下落した5都市を発表した。このうち1位と2位はタイでパタヤとホアヒン。タイは政情不安などで宿泊料金が減少しており、特に両都市への影響が大きかったという。
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