国交省、羽田深夜早朝バスを拡充、ターミナル間無料バスも

  • 2015年3月12日

 国交省は、羽田空港の深夜早朝枠のさらなる利用促進に向け、昨年10月から東京都とともにバス事業者を支援して実施している実証運行を、2015年度から拡充すると発表した。現在1日1往復で運行している羽田/都心ターミナル駅間の5路線を、4月1日からは7路線に拡大。新たに有明や豊洲などに向かう路線などを開設する。停留所数は13ヶ所から30ヶ所に拡大する。

 また、現在は国際線ターミナルを出発し、大森駅または蒲田駅に向かう深夜バスの出発地を、それぞれ国内線第2ターミナルに変更。ともに第1ターミナル、国際線ターミナルを経由して、大森駅または蒲田駅に向かう。そのほか、第2ターミナルを出発して、新宿と池袋に向かう深夜バスも新設する。便数は各1便。

 さらに、新たにターミナル間の無料連絡バスを深夜に1便、早朝に2便運行。深夜便は国際線ターミナルを出発後、国内線第2ターミナルを経由し、第1ターミナルへ。早朝便は第2ターミナルを出発し、第1ターミナルを経由して国際線ターミナルに向かう。

 2014年度の実証運行においては、国交省と東京都がすべての予算を負担して実施していたが、2015年度以降は赤字分のみ負担。2018年3月までは利用状況などを踏まえながら、路線や運行時間の見直しをおこないながら事業を継続する。国交省は今年1月には、学識経験者や関連事業者などからなる「東京国際空港の深夜早朝時間帯におけるアクセスバス運行協議会」を立ち上げ、以後の運行支援の実施主体としたところ。

 なお、国交省によれば羽田/都心ターミナル駅間の深夜早朝バスについては、「乗客数は堅調に推移し、一定の成果が見られる」ものの、羽田/新宿・池袋間以外は赤字の状態にあるという。