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トラベルヴォイスアンドネットが事業停止、海外携帯レンタルなど

  • 2015年3月9日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、海外携帯レンタル事業などをおこなう、東京都のトラベルヴォイスアンドネットは2月28日、事業を停止した。同社は2004年2月にJTBグループの通信事業から分離独立し、提携関係にあったJATA環境基金コーリングカードセンターを統合して設立。資本金は6000万円で、日本旅行業協会(JATA)に賛助会員として加盟していた。

 同社は旅行代理店や大学などと提携し、留学生や海外駐在員などの長期渡航者向けに携帯電話の販売やレンタルをおこなっていたほか、国際電話料金に関して日本円での精算ができる国際電話専用後払コーリングカードや、国際電話専用プリペイドカードなどを販売。世界37ヶ国以上の現地携帯プランを提供し、2007年12月期には年間売上高約5億3000万円を計上した。

 しかし、以降はコーリングカードの販売減に加えて、インフルエンザの流行などによる海外渡航者の減少などから、2009年12月期の売上高は2億4036万円に低迷。1498万円の赤字を計上した。その後も、東日本大震災による留学生の減少や、海外での携帯電話料金の値下げ、円安による原価上昇などにより収益が減少。1年ほど前から、取引先への支払いの遅延が発生していたという。同社は3月に入ってからは、ウェブサイト上で「諸般の事情により閉業」する旨を発表している。