ケアンズから市長ら来日、日本重視を強調、路線増働きかけも
オーストラリアのクイーンズランド州ケアンズから、ケアンズ市長のボブ・マニング氏とトロピカル・ノース・クイーンズランド観光局(TTNQ)CEOのアレックス・デ・ワール氏、ケアンズ国際空港CEOのケビン・ブラウン氏らが来日し、3月2日に旅行業界関係者などを招いた意見交換会を開催した。
市長のマニング氏は冒頭、年間25万人に上った日本人訪問者は、当時のオーストラリア航空が運航停止したなどによって数を減らしたものの、日本の領事事務所や日本人コミュニティの存在など日本とケアンズの関係は引き続き強固であると指摘。
そして、ホテルやアクティビティなどへの日本からの投資がケアンズの観光産業にとって礎となっているとも語り、「日本へのコミットメントを強く表明する」と強調。観光関係予算を増額し、市街や空港施設のリニューアルや日本人の受入体制改善に向けたサービストレーニングなどを進める計画を説明した。
TTNQのデ・ワール氏も、日本語を組み込んだロゴを新たに採用したことや、日本語でケアンズの魅力を伝える10パターンの映像を作成したことなどを紹介し、「日本市場はケアンズにとってトッププライオリティ」であると明言。
その上で、旅行会社経由の予約が7割から8割を占め、サプライヤーが高いコミッション率を設定している点などに触れ、旅行会社にとって利益を確保できるデスティネーションであると訴えた。
また、デ・ワール氏は、現地でのインフラ整備計画も紹介。ケアンズ駅近くに建設中の複合商業施設「アスピル」や超大型という統合型リゾート「アクイス」、水族館などの開発が進められているほか、空港アクセスの改善、ホテル改装、市内中心部での無料WiFi、無料スポーツ施設なども計画されているという。
このほか、ケアンズ国際空港のブラウン氏は、日本からのアクセスが現在はジェットスター航空(JQ)による関空線と成田線のみである中で、「直行便を増やしたい」と意欲を表明。具体例として名古屋を挙げ、「交渉を進めている」と語った。