スイスとレイルヨーロッパ、周遊ルートアピール、他国と組み合わせも
スイス政府観光局とレイルヨーロッパジャパンは先ごろ、東京、名古屋、大阪の3都市でスイス販売セミナーを開催した。大阪のセミナーではスイス政府観光局キーアカウントマネージャーの阿部かすみ氏が、鉄道やバス、レンタカー、バイクを活用したスイスの周遊旅行を提案した。
同局ではスイストラベルシステム(STS)と共に鉄道で周遊する「Grand Train Tour of Switzerland」と、バスやレンタカー、バイクで巡る「Grand Tour of Switzerland」をアピールしているところ。阿部氏はパンフレットに掲載できるロゴを紹介し、旅行会社に商品造成とロゴの活用を呼びかけた。
また、レイルヨーロッパジャパン代表の加々美恵理氏は、Grand Train Tour of Switzerlandのシーニックトレインや鉄道を活用したモデルルートを紹介した。例えばチューリヒ発着でシャウハウゼン、ザンクトガレン、ルツェルン、インターラーケン、モントルー、マルティニー、ツェルマット、ベルンを4日間で周るコースは「やや強行軍だが、美しい景観が魅力」という。今後はルートを活用したスタンプラリーや、全ルートを巡るとプレゼントを贈呈するキャンペーンなどを実施したい考えで、現在検討中とした。
また、阿部氏はスイスの周辺諸国と組み合わせたルートも提案。例としてザンクトガレンと南ドイツのボーデン湖に浮かぶ「花の島」マイナウ島を組み合わせたツアーを挙げた。早春のスイス・ドイツとして、ドイツ観光局と共同でプロモーションを開始したという。一方、加々美氏はミラノ万博が開催されるミラノについて触れ、万博開催中は宿泊施設が混みあうため、スイスのバーゼルを拠点にし、ミラノ万博を訪問するプランを提案した。
このほか、セミナーでは加々美氏がスイストラベルシステムの鉄道パスを紹介。今年からパスの名称が「スイストラベルパス」「スイストラベルパス フレックス」に変更され、両パスとも3日、4日、8日、15日の4種類に統一。スイストラベルパスは連続した日数だが、フレックスは1ヶ月の有効期間内に自由に規定日数を利用できる。
また、「スイスカード」の廃止と「スイスハーフフェアカード コンビ」の新設についても紹介。新たなパスは、スイストラベルパスフレックス、またはスイストランスファーチケットとの同時購入が条件で、スイス国内の鉄道やバス、湖船、登山列車や75都市の市バス・市電などが現地で半額で購入できる。有効期間は1ヶ月間のうち、スイストラベルパスフレックスまたはスイストランスファーチケットの最終使用日までとした。なお、「スイスハーフフェアカード」単体での購入も可能で、こちらは1ヶ月間利用できる。コンビは49ユーロ、単体は98ユーロで提供する。