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ターキッシュエア、ツアー多様化めざす-シリア影響は軽微か

  • 2015年2月4日

 ターキッシュエアラインズ(TK)東京支社支社長のムスタファ・ドクメタシュ氏は2月3日、旅行商品の内容を多様化してリピーターの獲得をめざす方針を語った。同日に東京で開催した旅行業界向けのワークショップで本誌の取材に応じ、意欲を示したもの。

 ドクメタシュ氏は、トルコへの日本人旅行者がリピーター化しない点について東京支社支社長への着任以前から課題として感じていたと説明。就任からの約7ヶ月でさらにその思いを強くしているといい、その原因として長期的に「写真すら変わらない」旅行商品の画一性を指摘した。

 現在は旅行者のほとんどがカッパドキアを主目的としているが、旅行業界に対してトルコ各地の新しい魅力に着目してもらえるよう働きかけ、旅程の多様化をめざす。

 多様な観光地や素材の中からの具体的な提案としては、オスマン帝国の首都であったイスタンブール(コンスタンティノープル)とエディルネ、ブルサの周遊を例示。FITでも動きやすいといい、まずはメディア向けFAMツアーなどにより認知度を高めていく。

 また、今回のワークショップも旅程の多様化を念頭に置いたもので、セラーはツアーオペレーターを中心に14社が参加し、バイヤーも約120名が来場したという。2月4日には大阪でも開催した。


▽シリア情勢の影響は限定的-駐日トルコ大使が哀悼の意

ワークショップ会場の様子 トルコについては、シリアでのイスラム過激派組織ISIL(イラクとレバントのイスラム国)による邦人拘束などを巡って報道関係者がトルコ側の国境周辺に集まっていることを受け、外務省が避難勧告を出したところ。

 ワークショップで挨拶に立った駐日トルコ大使のアフメト・ビュレント・メリチ氏は、湯川遥菜氏と後藤健二氏が殺害されたとみられることについて追悼し、「卑劣なテロ行為は決して許されるものではない」と強調。その上で、国際社会が連携してそうした行為を根絶し、平和を実現しなくてはならないと語った。

 一方、「シリアなどトルコ周辺地域の情勢により、トルコの安全性について懸念の声が聞こえることは残念」ともコメント。その上で、旅行業界の助けを借り努力して乗り越えていけることを期待していると語り、集まった旅行業界関係者に協力を呼びかけた。

 なお、TKのドクメタシュ氏によると、予約のキャンセルなど影響は出ているものの「さほど大きな規模ではない」状況。今後についても影響が拡大するとは見込んでいないという。