成田、14年旅客数は過去最高-国際線は3%減、国内線は23%増
成田国際空港(NAA)の2014年通年(2014年1月1日から12月31日、11月と12月は速報値)の利用実績で、航空旅客数は前年比0.6%増の3559万4965人となり、2007年の記録を7年ぶりに更新し、開港以来最高となった。
このうち、国際線旅客数は3.0%減の2965万1395人。日本人旅客数は円安基調による出国者数の減少や、羽田空港の国際線2次増枠の影響などで11.9%減の1418万2233人となった。一方、外国人旅客数は15.4%増の1014万1312人と初めて1000万人を突破し、開港以来最高となった。NAAによると、訪日ビザ要件の緩和や円安基調の継続、中華圏の訪日旅客の増加などが奏功したとの見方だ。通過客は6.0%減の532万7850人だった。
国際線旅客便の発着回数は0.8%増の15万2787回で、2008年の記録を6年ぶりに更新し、開港以来最高となった。貨物便を含む総発着回数も3.6%増の22万9581回で過去最高を記録した。
国内線は旅客数、旅客便発着回数ともに過去最高を記録。旅客数は23.2%増の594万3570人となり、初めての500万人超えとなった。春秋航空日本(IJ)の新規就航や本邦LCCの増便が寄与したとの考えだ。旅客便発着回数は11.1%増の4万9346回だった。NAA取締役管理部門長の石指雅啓氏は、成田の国内線について「首都圏空港の1つとして、羽田と並び成田もLCCを中心とした国内線の充実が大きくはかられてきている」とコメント。LCCは国内の旅客需要、潜在需要を掘り起こしているといい、「成田国内線はこれからも発展すると考えている」と期待を示した。
12月単月では、総旅客数は4.2%減の284万3590人となった。国際線旅客数は6.5%減の237万6566人と9ヶ月連続で前年を下回った。このうち日本人は16.9%減の106万5706人、外国人は12月単月として過去最高の15.2%増の87万8940人。通過客は13.2%減の43万1920人だった。発着回数は3.2%減の1万2541回で、6ヶ月連続の減少。一方、国内線は旅客数が9.4%増の46万7024人、発着回数が7.1%増の4039回で、ともに12月として過去最高となった。