JTB予想、15年出国者は0.4%増の1700万人-国内1%増、訪日13%増に
▽国内旅行への意欲は継続、訪日は外国人旅行者1500万人に
国内旅行者の人数については、消費全般に関する節約ムードは継続するものの、旅行への意欲は継続すると見込み、1.0%増の2億9030万人になると予測した。JTBが11月に実施したアンケート調査によれば、今後1年間で国内旅行の回数が増えると回答した人は14.6%で1.8 ポイント増となり、「日程や行先を調整しつつも、旅行を楽しむ動きは衰えない」と予想した。
平均消費額については、消費増税などの影響があるものの、アンケート調査では旅行における支出を増やしたいと回答した人が11.9%で1.5ポイント増加していることから、0.7%増の3万3700円に微増すると推測。総消費額は1.8%増の9兆7800億円に上るとした。
連休の日並びの影響に関しては、ゴールデンウィークと年末年始を除く週末の3連休は6回となり、2014年からは1回、2013年からは2回減少する一方、ゴールデンウィークの後半や、9月の6年ぶりのシルバーウィークによって5連休が発生することが追い風になると予想。旅行回数を増加させる可能性があるとした。
デスティネーション別では、新幹線の開通などが北陸への観光需要を刺激すると予測。また、大天守閣の保存修理が終了する姫路城や、開創1200周年を迎える高野山などが注目を集めるとした。加えて6月に世界遺産の登録審査がおこなわれる「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」や、2016年に審査予定の「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」なども話題になると予想。そのほかには、NHKの朝のテレビドラマ「マッサン」の影響により、北海道や東北などに点在するウイスキー工場への関心も継続するとした。
訪日外国人旅行者数については13.0%増の1500万人と推計。円安基調が続くほか、2014年後半にはインドネシア、フィリピン、ベトナムの3ヶ国についてビザ取得要件が緩和されたことなどにより、来年も引き続き過去最高を更新すると予想した。