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フィリピン、語学留学での訪問アピール、15年3.5万人をめざす

  • 2014年12月7日

DOT東京支局東日本代表のバレンチノ・カバンサグ氏  フィリピン政府観光省(DOT)は先ごろ、ロングステイと英語留学をテーマにしたレセプションを開催した。DOT東京支局東日本代表のバレンチノ・カバンサグ氏は2020年の東京オリンピック・パラリンピックを6年後に控えるなか、改めて英語学習の意義を語るとともに、フィリピンは大学や語学学校など英語を学ぶための多様な場があることを紹介。「アカデミックツーリズムをフィリピンを訪れる際の主要コンテンツにしていきたい」と意欲を示した。

DOT東京支局の横山泰彦氏  DOT東京支局の横山泰彦氏も、フィリピン人は9割が英語話者で、英語学習は個人指導で上達が早い点をアピール。日本から4時間から4時間半と近く、羽田2次国際化以降は路線数も増加し利便性が高まったこともポイントとしてあげた。フィリピン留学普及協会代表理事の峰村篤氏も、個人指導に加え、他のデスティネーションと比較して値段が手ごろであることを利点として強調。すでに旅行会社数社が1週間から2週間のパッケージツアーを販売しているといい、今後のさらなる増加に期待を示した。

 横山氏によると、訪問者の傾向としては、高校の短期留学などの学生に加え、親子留学や退職したシニア層も訪問。さらに、ここ数年で銀行や商社、メーカーなどの企業の英語研修先として選ばれており、旅行会社が企業の担当者を連れて視察に訪れていると説明した。

 DOTによると、英語学習でフィリピンを訪問する日本人数は、関係各社からのヒアリングによれば2011年は約1万人。2012年には2万人に、2013年には2万5000人から6000人と年々増加しており、メディアに取り上げられたことで認知度も高まってきたという。今年は3万人を見込んでおり、2015年は3万5000人をめざす。

 なお、フィリピンへの2013年の日本人渡航者は43万3705人で全体の9.3%を占める。2014年1月から8月は5.9%増の29万3445人と増加しており、シェアも9.5%に拡大。今年は46万人から47万人となる見込みだ。