年末年始の旅行者数、過去2位の3045万人-海外は2.9%減、国内も微減
▽海外はアジア・東南アジア人気、ハワイも堅調
海外旅行の方面別では、台湾、シンガポール、ハワイ、米国本土が前年超えとなった。全体として短期間で旅行が楽しめるアジアや東南アジアが人気で、人気上昇中のベトナムも好調。ハワイも底堅い人気を見せている。ルックJTBの予約状況では、東南アジアのビーチの人気が高く、同社では日頃の疲れを癒やすためにのんびりしたいという意向が強まっているとの分析だ。
ルックJTBの出発のピークは12月28日で、第2ピークは12月30日の予想。今年はクリスマスが飛び石連休なので、前年よりもクリスマス周辺の出発が減少し、年末年始に集中する傾向が見られるという。帰国日のピークは1月3日から4日。
▽国内旅行は短期化、費用は減少傾向に
国内旅行では、アンケートによると旅行日数が1泊2日が1.6ポイント増の35.4%、2泊3日が8.4ポイント増の31.6%となり、短期間の旅行が増加する予想。3泊以上の旅行の割合は11.4%減の31.6%となり大きく減少している。
移動手段を聞いた質問では、乗用車・レンタカーが1位で4.2ポイント増の67.5%と増加。2位のJR新幹線は3.7ポイント減の15.3%と減った一方、JR在来線・私鉄は4.5ポイント増の14.0%と増加した。宿泊場所では旅館・ホテル・民宿・ペンションの合計で1.1ポイント減、実家との回答が3.3ポイント増となった。JTBでは景気や物価の上昇傾向を踏まえ、旅行手段や宿泊場所を工夫し、日数を短くするなど節約した旅行をする動きがあると見ている。
旅行先の方面を聞いた設問では、東北、関東、北陸、中国、四国で前年を上回った。また、エースJTBの予約動向を見ると、今年世界遺産に登録された富岡製糸場とその周辺地域が好調に推移。新エリア「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」が開業したユニバーサル・スタジオ・ジャパンは冬のイベントもあり人気が継続しているという。
エースJTBで見る出発日のピークは12月31日。アンケート結果では12月31日出発が19.6%と最も高く、1月2日が15.2%で続いた。
なお、調査は航空会社の予約状況、業界動向、JTBグループの販売状況、1200人へのアンケートから推計。アンケートは10月31日から11月12日の期間実施した。