ミュゼトラベル・沖縄ツーリストの計画白紙に、ミュゼ側が中止の意向
沖縄ツーリスト(OTS)はこのほど、本土地区カンパニーをミュゼトラベルに譲渡し、10月1日から「ミュゼトラベル・沖縄ツーリスト」として協業を開始する計画について、ミュゼトラベル側から中止の意向が伝えられていたことを明らかにした。現在、ミュゼトラベル・沖縄ツーリストの設立に関する作業については全てを中断している状態だという。
OTS財務部・経営管理部取締役部長の沖山真樹氏によれば、ミュゼトラベルは9月16日頃、仲介していたコンサルティング会社を通じて、OTSに協業の中止を希望する旨を口頭で説明。ただし正式な書面などは送られてきておらず、「先方の意図や理由がわからず、説明を待っている状態」が続いており、10月1日のミュゼトラベル・沖縄ツーリスト設立については「正直に言って難しい」という。同社代表取締役会長の東良和氏も、9月30日までは具体的なコメントを避ける考えを示した。
一方、ミュゼトラベル専務取締役の山田英樹氏は、現時点ではコメントを控えるとしたものの、9月30日までには何らかの形で詳細を発表したい考えを表明。一部マスコミで報じられた、ミュゼトラベル側の資金調達難の可能性については否定した。
なお、事業の譲渡が中止された場合、OTS本土地区カンパニーは引き続き、従来の営業を継続する予定。現時点で業務への影響や損失などは無いという。
両社は今月9日、那覇市内の沖縄ツーリスト本社で記者会見を開催し、沖縄ツーリスト本土地区カンパニーの10店舗と子会社の北海道ツアーズを、ミュゼトラベルに譲渡すると発表。ミュゼトラベルは「ミュゼトラベル・沖縄ツーリスト」に社名を変更するとしていた。OTSによれば、両社は8月中には最終的な契約合意書を提携していたという。