モンゴル、送客へJATAが委員会設立へ、新空港など追い風も
旅行会社経営者と現場担当者がモンゴル視察
菊間JATA副会長も参加、モンゴル委員会設立へ
▽菊間氏、JATAモンゴル委員会の設立を宣言
意見交換会では、JATA副会長でワールド航空代表取締役会長の菊間潤吾氏も「視察の機会を感謝するとともに、実際に現地を見て観光資源の豊富さを再認識した。さらに、思っていたよりずっとインフラも整備されている」と挨拶。菊間氏によると、日本旅行者のモンゴル市場はビザが緩和されてからは毎年5%から24%の成長を続けている。2013年は1万8000人超となったが、2万人には届かず「足踏み」をしているところだ。
こうした現状に対して菊間氏は、2014年のアウトバウンド市場が伸び悩む中で「短期間で行ける親日的な、居心地のよいデスティネーション」として台湾やグアムが好調と紹介し、「今、モンゴル旅行を増やすチャンスでもある」と強調。2万人突破の打開策としては、日本各地の地方空港からチャーター便を設定することを提案し、その上で「近い将来3万人から5万人規模に増やすことを目標にしたい」と語り、拍手を浴びた。
さらに夜に開かれた視察団歓迎交流会の壇上で菊間氏は、「企画を作る段階から両国のパートナーシップを結ぶことが重要」と言及。そのために「モンゴル委員会をJATAとして設立することを決定し、ツーリズムEXPOジャパン開催中の9月26日の夜に開く」ことを宣言した。
その後の意見交換では、参加者から「SITの可能性を感じた。セグメントされたマーケットが望む素材を発掘する姿勢がポイント」(福田叙久氏、アサヒトラベルインターナショナル代表取締役社長)、「顧客の平均年齢65歳の我が社の企画だと、アリヤバル寺院は歩く距離が長すぎるので、近くまで小さな車でアプローチする方法はないか?きめ細かな心遣いが企画に必要だ」(難波江氏)、「国内線の料金や移動の方法などが分り難い。観光で重要なのは、新鮮な素材の開発がもっとも重要。地域を分けて観光素材開発に取り組んではどうか」(西山徹氏、日本橋トラベラーズクラブ副社長)といった声が挙がった。
モンゴル側でも、最大手のジュールチン旅行社のウンドラー社長らから多くの希望や意見が語られた。なお、モンゴル側の日本市場担当者はほぼ全員、日本語の話者であったことも驚きであった。