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日本最高峰の感動を提供-JTBサン&サン西日本「ロイヤル富士登山」(2)

 同社では、旅行会社として受け付けた以上、正式な理由なく断れないことを伝えたが家族は納得しない。富士登山の素晴らしさを伝え家族の同行を促したものの実現せず、さらには医師の診断書を持ってきた。

山小屋個室、専属ガイド同行

 富士登山企画担当の澤田裕基さんは「最終的に我々も断らざるを得ませんでした。だけど、あのお客様は誕生日をご自身で演出したかったのではないかと想像しました。よし、それならばご本人もご家族も安心して参加いただけるツアーを造ろうではないかと取り組んだのが『ロイヤル富士登山』なんです」。

 特にこだわったのは山小屋。山梨県側の吉田口・河口湖ルートの7合目にある東洋館で「2007年に改装したきれいな山小屋で、強力やガイドなど専門家の評価も高い」(澤田さん)。その人気山小屋を「20年来の信頼」(同)で個室を提供できるようにした。雑魚寝・詰め込みが当たり前のハイシーズンでも、気兼ねなくゆっくり休める環境を用意した。


 旅行代金は5-6人で1人11万円、2人だと1人23万円。同社スタンダードコースが1人2万円以下からの参加を思うと桁違いの料金設定だ。

 それに見合うツアー内容に営業部部長の木戸睦美さんは自信を見せるが、なによりも「ロイヤル富士登山にはお子様代金(9万7900円から21万7900円)を設定しています。これは、富士登山を三世代家族で体験し、かけがえのない感動をご家族で共有する機会を創っていただこうという私どもからの提案なのです」と話す。

 グループの店頭販売だけではなく、登山専門店、医師会、弁護士会など新たな販路も開拓する。「私どもにとって試金石になる商品です」(木戸さん)。すでに夏休みの思い出づくりを望む家族客などからの問い合わせ、申し込みがあるという。


情報提供:トラベルニュース社