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ルックJTB、下期は前年比17%増めざす-通期目標は下方修正

  • 2014年7月9日

 JTBワールドバケーションズ(JWV)は7月10日から、2014年度下期(10月~2015年3月)の旅行商品を順次発売する。下期の目標は前年比17%増で、12年度比5%増の75万3000人に設定した。

 また、2014年度(2014年4月~2015年3月)の年間目標人数を145万人から140万人に下方修正。日本政府観光局(JNTO)の発表で、2014年1月から5月の日本人出国者数が前年比3.3%減の672万1000人(速報値)と前年割れしたことや、現地ホテル価格などの高騰、訪日外国人の増加により航空座席の確保が競争状態にあることなどを考慮したことによるもの。同社によると、上期はゴールデンウィーク期間の日並びや消費増税の影響があった一方、景気回復の動きもあり、前年比4%減の64万7000人に着地する見込みだ。

 下期はハワイ、アジアの販売を強化するとともに、下期にオフシーズンになるヨーロッパに代わり南米に力を入れていく。また、羽田発着商品の販売を強化。さらに、上期に新設した「私だけの旅」とダイナミックパッケージ「エアホ(Air & Hotel)」についても、新コースの設定や設定都市の拡充などで増強をはかる。

 ハワイとアジアについては、日本から行きやすい距離で、ルックJTBの販売人員も多いことから強化方面として設定。行きたいが躊躇している消費者の背中を押すための施策として、平均商品価格をハワイで1%減、アジアで2%減とした。品質を維持するとともに値ごろ感のある商品を増やしていく。JWVによると、商品全体の平均価格は3%増。若干の上昇はあるが、為替変動や現地コストなどの値上げ分を企業努力で極力吸収し、価格の上昇を抑えた結果という。

 また、ハワイでは10月1日、ワイキキの中心部にあるワイキキ・ショッピング・プラザの地下1階にサポートデスク「トラベルプラザ」を開設。オプショナルツアーの申し込みや支払い、ハワイの最新情報の案内やWiFiサービスなどを提供する。11月からはカルチャー教室も開催する予定だ。さらに、カハラ地区やハレイワ地区への無料トロリーやバスも新設する。

 南米については、今まで各地方発で設定していたパンフレットを1冊に集約。また、成田・羽田発着商品で、国内各地からの国内線の航空運賃を0円に設定。首都圏発着商品への集中をはかることで参加者の利便性を高めるとともに、需要の開拓へとつなげていく。人気の高いペルーと注目度が高まるウユニ塩湖では新コースを企画した。

 羽田発着商品では、商品数を拡充し、人員ベースで前年比50%増をめざす。JWVによると、今年3月の羽田空港国際線2次増枠によりヨーロッパやアジア、北米方面の利便性が高まっており、上期は首都圏に加え国内各地からの利用者も増加しているという。

 「私だけの旅」については、上期はヨーロッパを中心に想定を上回る販売状況となり、シニア層の夫婦やハネムーン、1人参加など幅広い層が利用。下期はラインナップを見直し、ニューヨーク、メキシコシティ、韓国の3コースを新設した。

 また、「エアホ」では、当初懸念された認知度の低さも徐々に改善してきており、順調に販売を伸ばしているところ。下期は今まで直行便に限定していたフライトパターンに加え、乗継便も利用できるようにすることで、設定都市の拡充をはかる。

 このほか、シンガポール発で、「コスタビクトリア」を利用した年末年始のクルーズツアーを企画。プーケットやペナン、ランカウイを4日間で訪問する。8月1日に発売する予定で、500名の販売をめざす。また、2014年度ルックJTBが「クローズアップ・ディスティネーション」とするアメリカについては、羽田発着コースを増やし17コースを用意。上期に好調に推移したビジネスクラス利用のコースについて、下期も継続して設定する。