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JATA、14年度は「価値創造産業への挑戦」-業法・約款改正の取組継続

  • 2014年6月18日

 JATA理事長の中村達朗氏は、定時総会で2014年度の活動方針について項目別に説明した。「海外旅行需要喚起と環境整備の推進」では、昨年度開始したチーム・ヨーロッパを今年度も継続し、フェーズ2として、各地域の魅力的な素材の研究開発に新たに取り組んでいく。また、米国とは昨年9月に開始したブランドUSAとの「ディスカバー・アメリカ」を引き続きおこなうほか、台湾、マレーシア、韓国、国交樹立150周年のトルコ、インドとも取り組みを推進する。

 また、海外旅行の環境整備のため、航空関連の諸問題に取り組んでいく。かねてからの懸案事項である燃油サーチャージやチャーターの規制緩和については、今年2月から航空局と実務者レベルの会合を開始しており、引き続き働きかけを実施。また、地方市場の活性化をはかり、地方での旅行博開催や巡回セミナーを積極的に展開していく。このほか、海外渡航自由化50周年で積極的な広報活動をおこなうとともに、政府観光局や航空会社と消費者向けキャンペーンを実施する。

 「国内旅行需要の喚起・創出・拡大に向けて」では、一昨年から進めている「新・国内宿泊旅行拡大推進行動計画」を推進していく。中村氏は「JATAとしては宿泊旅行拡大のためのムーブメントづくりに一番の課題がある」と指摘。今までの「もう一泊、もう一度」に加え、今年から「ニッポンを遊びつくせ!」キャンペーンを展開し、若年層にも働きかけていく。

 「訪日旅行需要拡大の取り組み」では、JATAが運営する訪日分野の「ツアーオペレーター品質認証制度」の海外での認知拡大をはかる。海外商談会にJATA職員が参加し、アピールする考え。なお、同制度は現在38社が認証されており、7月から第4期の募集をおこなう予定だ。このほか、訪日旅行者2000万人達成に向け、観光庁に引き続き働きかける。

 「旅行安全マネジメント」への取り組みでは、安全管理責任者の任命率の向上、7月1日の「旅の安全の日」の模擬訓練参加の定着、「旅行安全マネジメント自主点検リスト」の活用を重点項目に3ヶ年計画で取り組んでいく。中村氏によると、今年は100社程度が訓練に参加するという。また、一般消費者に対し、新聞広告などで安全への取り組みをアピールしていく。

 このほか、「東北復興支援への取り組み」として、2020年度までの7年間で環境省が整備する東北地方太平洋沿岸地域のトレイルコース「みちのく潮風トレイル」に参画し、「JATAの道プロジェクト」を実施。秋に実際のボランティア活動を計画中だという。

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