JTB、13年度は売上5.6%増も減益、原価増や積極投資で

  • 2014年6月1日

▽国際旅行の売上高は34.9%増

 訪日旅行やグローバル旅行を含む国際旅行の売上高は34.9%増の709億円、売上原価は34.0増の565億円、売上総利益は38.2%増の144億円であった。

 このうち、訪日旅行の売上高は28.5%増の391億円。訪日ビザ要件でタイやマレーシア方面からの観光客が増加したほか、円安も寄与した。商品別では、海外からの富裕層向け「BOUTIQUE JTB」が好調に推移。体験型ツアー「エクスペリエンスジャパン」を新設し、商品数を大幅に拡充した。さらに、「JAPANiCAN」サイトの全面改装や対応言語の拡充なども実施。春秋航空日本(IJ)への出資や海外のJTBグループ各社との連携強化もおこなった。

 グローバル事業の売上高は、24.0%増の2073億円。13年度は、海外法人事業で新興市場でのBTM事業やMICE営業を強化し、事業拡大をはかった。また、成長市場では現地の旅行博に出展。JTBの海外ネットワークや海外ブランドの浸透に務めた。ブラジルで合弁会社を設立したほか、シンガポールの現地旅行会社を買収し、東南アジアの富裕層をターゲットにレジャー事業を本格的に開始。海外拠点数は35ヶ国99都市482拠点まで拡大した。

 シナジー創出事業では、出版事業の売上が2.4%減となるも、商事事業は3.5%増で過去最高の売上高を記録。ホテル事業も首都圏を中心に堅調に推移し、7.0%増と増加した。