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トランスアジア、西日本支店開設、日本発強化-LCC設立も

  • 2014年5月26日

(左から)GE社長のイー・チュン・チョイ氏、西日本営業支店長の松川晴信氏、北東アジア地区総支配人・日本支社長の横田恵三郎氏 トランスアジア航空(GE、台湾名:復興航空)は5月26日、西日本営業支店を開設した。GEは現在、成田と関空、北海道、沖縄に就航しており、特に関空線は日本路線で初の定期便として2012年6月に就航。その後、2013年2月には使用機材をエアバスA320型機からA330型機に大型化。そして2014年4月には1日1便を2便に倍増しており、支店開設によって日本発需要の取り込みを強化する方針だ。

 同日開催した内覧会でGE社長のイーチュン・チョイ氏は「(支店開設は)GEが日本市場を重視している証」であるとし、名古屋以西の市場に密着して営業を展開する方針を説明。また、北東アジア地区総支配人・日本支社長の横田恵三郎氏も、GEと取引先旅行会社の「WIN-WIN」をめざすと意欲を語った。

 GEの関空線の座席供給量は、1日あたり2便で494席。利用実績には「満足している」(チョイ氏)ものの、台湾発の需要が7割から8割を占めるため、できるかぎり早期に日本発の割合を4割に引き上げたい考えだ。

 大阪営業支店長に就任した松川晴信氏は、この目標実現に向けてまずはレジャーでのシェア拡大に注力し、「ある程度シェアがとれた時点で、FIT、業務渡航にも力を入れていきたい」と説明。例えばビジネスクラスには170度までリクライニングが可能な座席を搭載するなど、「他社と比較してプロダクトで劣る部分はない」といい、「お客様には必ずご満足いただけるはず」とコメントした。

 また、課題については認知度向上が必要と指摘。チョイ氏も「GEは日本市場では比較的新しい会社だが、台湾ではそうではなく、実際には台湾で最も歴史のある会社」であると強調。その上で、「是非一度、日本の皆様にGEのプロダクトとサービスを体験していただきたい」と期待を示した。


▽LCC「Vエアー」設立、年内の日本就航も

 GEでは台湾でLCCの子会社「Vエアー」を設立し、日本への就航も念頭に置いている。横田氏によると、台湾には10社を超えるLCCが乗り入れているが、台湾籍のLCCは存在しなかったという。

 現在は運航に向けた準備段階で、2014年下半期には航空運航者証明書(AOC)を取得でき、早ければ年内にも路線を開設する見込み。日本についても「今年の末から来年までには必ず飛んでくる」という。

 FSCのGEと新LCCの参入でさらに競争が激化することになるが、チョイ氏は日本発、台湾発それぞれに成長の可能性があると断言。具体的な路線は未定だが、「市場によってはFSCとLCCが共存できるほど需要が期待できない場合もあるものの、東京や大阪、上海、香港などは十分な規模だろう」とコメントした。