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アクセスランキング、羽田の話題が4本、他空港の新路線も

[総評] 今週は、上位3位を羽田の米国線に関する記事が占めました。1位は、アメリカン航空(AA)のアジア・太平洋地区副社長が日本市場での戦略などについて語ったもので、昼間時間帯の就航に意欲を示されました。

 一方、2位はそのAAがニューヨーク線から撤退して空いた深夜早朝枠について、ユナイテッド航空(UA)のサンフランシスコ線に配分することが正式に決まった記事で、偶然とはいえ不思議な連関性を感じます。

 そして3位の記事は、昼と深夜早朝それぞれに大きく関わってくる内容です。航空局長の田村明比古氏が米国との航空交渉の進展について説明したもので、現状をご理解いただくのに役立つのではないかと思います。交渉に反対している米系航空会社について田村氏は明言されていませんでしたが、「某社」と表現されていたことはここで付け加えておきます。

 また、今週のランキングでは8位に羽田国際線ターミナルで建設が進められているロイヤルパークホテルのフォトニュースが入っており、さらに成田など他空港の話題も多く、夏ダイヤへの切り替わりという節目らしいランキングといえそうです。

 先ほどAAとUAについて偶然と書きましたが、4位のエアアジア(AK)と9位のバニラエア(JW)という浅からぬ因縁のある2社も偶然同じ週にランクインしています。エアアジアグループCEOのトニー・フェルナンデス氏は、全日空(NH)との合弁によるエアアジア・ジャパンの運航が「悪夢」だったと話されたそうで、一体何があったのか気になるところです。

 また、エアアジアとしては、再び日本での航空会社設立をめざして航空系以外の企業で合弁先を探しているとのことです。一度付いてしまった印象をどのようにするかが課題でしょうが、急成長してきたAKの戦略を純粋に日本で展開した時に何が起こるかも大いに気になります。

 加えて、フェルナンデス氏は「首都圏第3空港」も要望されています。その実現可能性は別にして、交渉時のしたたかさというか、荒唐無稽であろうが何であろうがとりあえず言っておく、という姿勢に印象を受けました。以前、羽田で1日25便分の発着枠を求めた航空会社もありましたけれども、サッカーでいうマリーシアのような、駆け引きのテクニックなのかもしれません。

 なお、JWの記事は、JWが成田から奄美大島に就航する計画であることをお伝えしたものです。奄美大島は、もともと個人的に島々への旅行を好んでおり、また焼酎や食事などの魅力も認識してはいたのですが、JWによる路線開設のニュースに触れてからは、にわかに旅行先の選択肢として存在感が増してきました。

 旅行業界では、よく路線と需要が卵と鶏に例えられます。どちらが正解というものでもないのでしょうけれども、今回の私の経験は確実に路線開設による需要創造効果を実感するものでした。せっかくなので、今年中にはJWの飛行機を利用して奄美に行ってみたいと考えています。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2014年4月第2週:4月4日0時~4月11日15時30分)
第1位
アメリカン航空、羽田昼に意欲、成田も維持-B787導入検討も(14/04/06)

第2位
羽田米国線、UAサンフランシスコ線が正式決定、HA反論も(14/04/07)

第3位
航空局、羽田米国線の進展に期待、米系の理解求める(14/04/09)

第4位
エアアジア、15年に「日本に戻る」-首都圏にLCC空港を要望(14/04/10)

第5位
セブパシフィック、成田と中部に就航-日本発初便搭乗率、85%以上(14/04/06)

第6位
ニュージーランド航空、新塗装の1号機公開、B787-9(14/04/08)

第7位
ANAワンダーアース、世界遺産テーマに新商品-自社ラウンジ活用も(14/04/07)

第8位
フォトニュース:羽田国際線タミ直結のロイヤルパーク、9月開業(14/04/08)

第9位
バニラエア、成田/奄美大島に就航へ、7月から(14/04/06)

第10位
HIS、インドネシアに特約店、現地法人と業務提携で(14/04/08)