KNT-CT、13年は増収増益、クラツー統合で-14年も増加見込む

  • 2014年2月16日

▽14年も増収増益予想、ホリデイも上向きに

 2014年12月期の連結業績の予想では、第2四半期累計は、1月から3月の需要の落ち込みを考慮し、売上高が2.7%増の2060億円、営業損益は10億円の赤字、経常損益は9億円の赤字、当期純損益は13億円の赤字を予想。通期は売上高が3.5%増の4640億円、営業利益が10.7%増の43億円、経常利益が27.1%増の45億円、当期純利益が2.0%増の19億円とした。

 通期は個人旅行事業、団体旅行事業ともに増収増益となる見通し。旧KNTの営業利益で見ると、11億円から12億円の黒字となる見込みだ。個人旅行については、クラツーは2012年並みの売上となる予想。ホリデイは、昨年から取り組んできた商品改革などの成果が現れてくるとしており、現在の予約状況を見ると1月から3月は足元が厳しい状況だが、第2四半期は昨年を超える数字が出ているという。

 また、戸川氏はホールディングス化により「財務基盤がしっかりしたため、先を見通した営業活動ができるようになった」とした上で、個人旅行事業について「もともと厳しく、このままいけば心中するかとも思ったが、統合の中で組み換えをおこない、まだまだ手が打てるようになった」と前向きな考えを述べた。

 今後はKNT個人とKNT個人旅行販売の一体運営をよりいっそう推めていくとともに、テーマ旅行や高品質、高付加価値商品のさらなる充実をはかる。商品造成については、KNT個人とクラブツーリズムのシナジー効果に期待がかかるとした。また、直販店舗の専門店化も引き続きおこなっていく考え。ウェブと店舗販売の連携も強化し、ウェブを入り口とし、店舗での対面販売につなげる流れも引き続き作っていくとした。

 一方、クラツーではシニア層にターゲットを絞り、会員向けにテーマのある旅の販売を継続。さらに、TVCMを活用したブランド認知向上や、KNTのブランドや店舗網を活用した新規顧客の獲得、宇宙旅行などの新規事業領域の開拓もはかる。

 団体旅行事業では提案型営業を徹底。スポーツ関連事業を強化するとともに、地域誘客・交流事業について、KNTとクラツーの2社の強みを活かした商品を提案することでビジネスチャンスの拡大をめざす。

 このほか、訪日個人旅行事業についても、今後市場拡大が見込まれるアジアを中心に強化していく。今年1月の組織改正では、クラツーやKNTで担当してきた訪日部門をKNT-CTホールディングスに集約。アジアにある各拠点を活用しながら取り組みを進めていくとした。