KNT-CTホールディングス代表取締役社長の戸川和良氏　KNT-CTホールディングスの2013年12月期通期（2013年1月1日～12月31日）の連結業績で、売上高（※総額）は前年比44.1％増の4482億7300万円となった。売上高の増加はクラブツーリズムとの統合によるもの。営業利益は65.7％増の38億8500万円、経常利益は33.9％増の35億3900万円だった。同社では統合によりシステム経費などの削減に努めており、約6億円のコストを削減できたという。

　当期純利益は4.2％増の18億6300万円。近畿日本ツーリスト個人旅行（KNT個人）を含む6社の子会社株式について、実質価格が著しく下落したため減損処理を実施し、関係会社株式評価額20億7200万円を特別損失として計上したことなどが影響した。

　売上高のうち、旧近畿日本ツーリスト（旧KNT）は約2900億円で、営業利益は0円。クラツーの売上高は約1600億円で営業利益は約40億円だった。KNT-CTホールディングス代表取締役社長の戸川和良氏は「クラツーに寄りかかった決算になっている」との見方を示した。

　同氏によると、旧KNTはホリデイが伸び悩んだことで「個人旅行が数字的に厳しい状況」で推移。個人旅行だけみると、営業利益は赤字だという。2013年は製販一体運営をはかるとともに、商品戦略で「量を追わない（品質を重視する）大きな商品造成の流れの方向転換をおこなったが、それがまだ数字には現れてこなかった」とした。

　一方、クラブツーリズムは「依然として好調に推移しており、大きな伸びを示すような流れ」が起きており、国内旅行やテーマ旅行が好調に推移しているという。

　事業分野別では、クラツーとKNT個人、近畿日本ツーリスト個人旅行販売（KNT個人旅行販売）が分類される個人旅行事業は、売上高は2689億7900万円、営業利益は20億9100万円。近畿日本ツーリストの団体旅行事業では、売上高は1004億1800万円、営業利益は20億200万円となった。

次ページ＞＞＞14年も増収増益予想、ホリデイも上向きに