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堺市に15年3月、文化観光拠点オープン 利休と晶子がテーマ/地旅特集・大阪

 仁徳天皇陵をはじめとする中百舌鳥古墳群のほか、長い歴史の中で継承されてきた歴史文化資源を数多く有する大阪府堺市。堺出身の千利休や与謝野晶子をテーマとする文化観光施設が2015年3月にオープンする。市内観光の課題だった駐車場も備え、堺観光の新たな観光拠点になりそうだ。

課題の駐車場も整備

 施設は、約1万1100平方メートルの敷地に、観光案内の機能も備えた「市立歴史文化にぎわいプラザ」を核に、懐石料理店、カフェ、駐車場などで構成される。千利休屋敷跡に隣接し、近くに与謝野晶子生家跡もある堺観光の中心地に立地する。

 にぎわいプラザは「家型」や「土壁」など伝統的な形態や素材で建設する。内部の様子が外に見える透明度の高いガラスを外観に採用し、敷地全体を樹木で囲んで、かつての環濠都市・堺をイメージした「緑の環濠」にする。

 千利休茶の湯館は、千利休と茶の湯文化を紹介するとともに、「黄金の日々」とうたわれた中世・堺の国際的な繁栄を伝える。千利休屋敷跡に隣接する立地特性を生かして茶の湯文化が大成した堺の文化的魅力を発信する。茶の湯体験室では茶の湯を本格的な茶室で体験できる。

 与謝野晶子記念館は、晶子生誕の地・堺として、彼女の業績やメッセージ、生き方などを紹介。全国の晶子ゆかりの地やゆかりの人々とネットワークを構築し、晶子顕彰の全国的な拠点を目指す。

 また、商業施設として「湯葉と豆腐の店 梅の花」と「スターバックスコーヒー」が店を構える。スターバックスは全国で初めて和風のしつらえになるという。

 駐車場は観光バス5台、自家用車100台を停めることができ、これまで堺観光のネックだった点を解消することにつながりそうだ。市では、町歩き観光の拠点、古墳の見学バスの発着点などの役割を持たせる考えだ。


情報提供:トラベルニュース社