フィリピン、14年の日本人訪問者数50万人目標に-座席数増に期待
このほど来日したフィリピン観光推進局COOのドミンゴ・ラモンC.エネリオ3世氏は、1月24日に開催されたセブ・パシフィック航空(5J)のイベントで、2014年の日本人訪問者数の目標を50万人と発表した。同氏は「11月に自然災害に見舞われたが、2013年のフィリピンへの渡航者数は11%増加しており、日本人も44万人台を記録した」と説明。「日本は大変重要な市場であり続けることは変わりない」とし、50万人達成のため積極的なキャンペーンをおこなっていく方針を示した。
エネリオ氏は、TwitterやFacebook、Instagramやウェブサイト、モバイルアプリなどのデジタル技術のさらなる活用と、マーケティングを強化したい考え。また、「もっと楽しいフィリピン」をテーマに、メディア向け露出を更に増やしていく計画だ。
また、エネリオ氏は5Jの関空/マニラ線増便や成田、中部/マニラ線の新設を始めとした、日本・フィリピン間の航空座席量の増加に喜びを示した。フィリピン政府観光省(DOT)東京支局の横山泰彦氏によると、5Jの関空線増便前の航空座席数は週に約2万600席だったが、今年3月末時点でフィリピン航空(PR)や全日空(NH)の新規就航を含めると約3万2000席台まで増加するため、50万人達成は十分可能だという。
エネリオ氏は座席数の増加によりファーストタイマーが取り込めると期待を示し、彼らに対しマニラやセブ、ボラカイなど「日本国内で認知されている、力のあるブランドを紹介していきたい」とした。旅行会社に対しては「強固なパートナーシップの醸成が必要」との考えで、日本人訪問者の増加をめざすため、パッケージ商品の造成など協力を求めていく。
また、横山氏は現地の宿泊施設について言及。中国人観光客の増加で宿泊施設の取り合いの懸念はあるが、今年2月には「マルコポーロオルティガス・マニラ」がオープンするほか、カジノ施設「ソレア・リゾート・アンド・カジノ」で新ホテルが開業するなど、宿泊施設が増加するため「(日本人増加分は)吸収可能では」との見方を示した。
今年のプロモーションについては、引き続き語学留学に力をいれていく考え。マリンダイビングフェア、ロングステイフェア、ツーリズムEXPOジャパンなどのイベントにも参加。自然災害などで自粛していたプロモーションを今後強化していきたいとした。