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12年ロングステイは推計147万人-30代が増加傾向、マレーシア人気継続

  • 2013年12月12日

 ロングステイ財団が先ごろ発表したロングステイ調査統計2013によると、2012年の海外ロングステイ推計人口(※)は、過去最高の147万133人となった。同財団での海外ロングステイの定義は「1ヶ所に2週間以上滞在する海外滞在型余暇」。

 推計人口を年代別でみるとシニア層の割合が高く、50代が21万6142人、60代以上は20万8322名となり、初の20万人台を記録した。同財団では、アクティブシニア層の動きが活発になっていると分析。また、高齢化が進む中で海外ロングステイを利用した医療や介護分野の活動が増加する可能性も示唆した。

 一方、30代から40代の海外ロングステイへの興味・関心も高まっているといい、2012年のロングステイフェア訪問者数でも同年代が全体の25%を占めた。傾向としては、異文化体験や海外での資格取得に加え、子供に語学と国際感覚を身につけさせるための親子ロングステイ留学が増加。夫を日本に残し、妻と子どもが海外でロングステイをするケースも、数は少ないが増えているという。

※法務省が発表している出入国管理統計を利用。1980年から2004年までの24年間の統計数値を利用し、平均値を求め、その数字をもとに各年の推計人口を算出している

 

▽周遊型ロングステイが人気、LCC活用でコストセーブも

 調査統計2013では、同財団が主催、または講演したロングステイセミナー・イベントの参加者に対する書面でのアンケート調査(調査A)と、調査会社マクロミルによる、全国の成人以上の不特定多数へのインターネット調査(調査B)の結果を発表。調査Aは2012年4月から2013年3月に実施し、有効回答数は3235名、このうちロングステイ経験者は503名。調査Bの有効回答数は1648名。

 ロングステイ財団では、調査Aをロングステイの情報を積極的に収集している層への調査、調査Bをロングステイを漠然と捉えている層への調査と位置づけている。なお、調査Bにロングステイの関心度を聞いたところ、海外と国内のロングステイについて「両方に関心がある」としたのは全体の38%。「どちらもあまり関心がない」が34%だった。

 調査Aで希望するロングステイスタイルについて聞いた質問では、「いろんな国・地域に繰り返しロングステイしたい」(44.3%)が「一ヶ所に定住したい」(27.3%)を大きく上回った。財団では周遊型のロングステイが増加する傾向があるとしている。

 周遊型のロングステイを希望する滞在者が増える中、注目を集めているのがLCCの活用。同財団ではLCCの増加でロングステイの楽しみ方や滞在先での選択肢の幅が広がり、ロングステイが増える追い風になっていると分析。航空運賃が格安で、片道ベースで航空券が購入できることから、長期滞在拠点をベースに気軽に周辺都市を訪問できる点をメリットとしてあげた。例えば欧州は物価の高い印象があるが、ブルガリアなどの物価の安い国に滞在し、LCCを活用して周辺観光地を巡ることが可能だという。