羽田発着枠政策コンテスト、石見、山形、鳥取に配分決定
国土交通省はこのほど、羽田発着枠政策コンテストの結果を発表し、コンテスト枠の発着枠3便分の配分を決定した。石見、山形、鳥取の3空港にそれぞれ1便ずつ振り分ける。
同コンテストは、航空会社の自助努力だけでは路線の維持や充実が困難な低需要路線について、地域と航空会社共同での路線充実のための提案を募集し、すぐれた提案に対して羽田の発着枠を配分するというもの。今回9月4日から10月15日に募集したところ、石見、佐賀、鳥取、山形空港の4空港から応募があった。
国土交通省航空局によると、有識者6名からなる「羽田発着枠政策コンテストの評価などに関する懇談会」で評価した結果、1位が石見、2位が山形、3位が鳥取、4位が佐賀となった。
1位の石見には現在全日空(NH)が羽田便を1日1便運航。有識者からは高速交通網など他交通機関の整備が遅れている中、1日1便から2便に増便する効果が非常に大きい点や、観光振興や地元企業のビジネスの促進をはかろうという提案に対し、他県や県内他地域との連携や地元大学との連携を模索している点、航空会社と地元のリスク分担に対する姿勢などが評価された。
このほか、2位の山形については、新幹線という代替手段があるなか、増便の活かし方について訪日外客の受入を視野に入れた戦略的な提案内容であることや、増便分が羽田への夜間便設定のため国際線への乗継需要が期待できること、他地域の空港との連携や航空会社とのリスク共有システムなどを評価。3位の鳥取は他の交通機関の利便性が低いことから増便による需要増加が見込める点や、住定住促進や介護支援、子育て王国など、他地域であまりみられない提案をしたことなどが評価された。
なお、山形には日本航空(JL)が羽田便を1日1便、鳥取と佐賀にはNHが1日4便それぞれ就航している。