羽田発着枠、記者レク詳報【3】
-そもそも今、もう競争環境にひずみが生じているという認識でしょうか
競争環境について、ひずみが生じているというよりは、そういう風になるというおそれがある段階かと思っております。このまま、例えばこれ逆の配分をされたことを考えていただければ、例えばJL側が11、配分されたという形になりますと、非常にキャッシュが潤沢な中で、優位な枠の配分を受けたとすればですね、それはなかなか競争をやろうと思っても競争相手が競争をできにくい状態だと思うんですね。
-競争というのは具体的にどういうことですか
価格であったりサービスであったり、そこは色々な面であらわれてくるかと思います。
-仮に均等配分になった場合には競争環境はどういうことになったと考えられていたんですか
繰り返しになりますけれども、現時点において体力差がついている、財務体質に非常な違いがあるということが前提となっておりますので、そのまま均等配分ということになりますと、所与条件が全然変わらないという形になります。
そういたしますと、そういった体力差がある中で、果たして本当に公平な競争基盤があるという風にいえるだろうかと考えた時に、私どもとしてはそこはなかなかそういった状態ではないのではないかと。それをそのまま放置するとやはり健全な競争というのはおこなわれにくいのではないか。まさにその競争が歪められてしまうおそれがあると判断したということでございます。
-今回決まるのにかなり時間がかかって、最初9月にはもう決まるんじゃないかという業界的な期待があったんですが、準備が来年3月ぎりぎりになった形になったんですけれども、そこをどう認識しているか、もし遅かったというのであればなぜここまでずれ込んだのか
私どもとしては特に遅くなったとは考えておりませんで、もともと10月10日が本当のデッドラインということで考えております。10月10日が何かといいますと、3月末から始まる夏ダイヤに向けてのIATAでの発着調整、ダイヤの調整が始まると。そのダイヤの調整に入るためにエントリーを各航空会社がしないといけないと。
エントリーをするにあたっては、どこに飛ばすのかが確定されていないと、エントリーができないという問題が生じますので、そういったことに、事務的な作業も踏まえて、不都合がないようにという段階でおそらく判断はしなければいけないものだという風に当初から思っておりまして、そういった意味では、本日まで、本日の発表になったわけですけれども、エントリーには支障がないだけの十分な時間は確保できているのではないかと思っております。