ツアーグランプリ、国交相賞は阪急交通社-観光庁長官賞、海外はANAセ

  • 2013年9月16日

 日本旅行業協会(JATA)は9月14日、JATA旅博2013の会場内でツアーグランプリ2013の表彰式を開催した。これは、旅行業における企画力やマーケティング力の向上、国の観光立国の施策に寄与することを目的に、海外、国内、訪日旅行の募集型、受注型企画旅行に対して表彰をおこなうもの。今年は受賞部門として、日本・アメリカ観光交流年を記念し特別賞を設定した。

 国土交通大臣賞は阪急交通社の「アメリカ大陸横断バスと列車の旅15日間[南周りルート]」が受賞。飛行機を使わず、バスと鉄道で移動するコンセプトのツアーで、アメリカの雄大さが身をもって感じられる点や6年以上にわたり定番商品となっている点、2012年度の参加者見込み250名に対し、370名を集客した実績などが評価された。

国土交通大臣賞は阪急交通社が受賞 阪急交通社東日本営業本部メディア営業三部海外営業第二課一係の森下進一氏によると、同商品の原型は10年前にあり、2007年から現在の形に商品化。アンケートを元に改良を加えてより進化させてきたとし、「今後も成長できるよう努力を続けていきたい」と述べた。

 観光庁長官賞は、海外はANAセールスの「ANAワンダーアース」が受賞した。ANAセールス代表取締役社長の志岐隆史氏は「昨年12月から開始しており、まだまだ発展途上。今後工夫して発展させていきたい」と意欲を示した。

 また、国内訪日部門は読売旅行の「南九州の口蹄疫・新燃岳噴火による被害からの継続した復興支援」が受賞。読売旅行によると、復興支援をおこなうとともに、鹿児島や宮崎の人も参加でき、生きる活力を得られるように造成したという。

ツアーグランプリ2013審査委員会委員の佐藤博康氏 JATAによると、今回は海外が78件、国内、訪日が29件、計107件の応募があり、2012年の150件と比較すると約3割減だった。表彰式で登壇したツアーグランプリ2013審査委員会委員で松本大学総合経営学部観光ホスピタリティ学科学科長・教授の佐藤博康氏は「来年は推薦、自薦を含め多くの人々の応募を期待したい」と更なる応募を呼びかけた。

 また、佐藤氏は今年の応募作品について、「旅行会社でなければなかなか気づかない点や、現地ネットワークが強くないと示せない、いわば『プロの仕事』があがってきた」と述べ、応募作品の質の高さを評価。ツアーグランプリ2013実行委員会委員長でJATA理事の古木康太郎氏も「かなりの力作だった」と振り返った。

 なお、ツアーグランプリ2013の詳細は次ページの通り。

次ページ>>>▽ツアーグランプリ2013 受賞作品