クイーンズランド、19万人回復めざし3都市でセミナー開催
クイーンズランド州政府観光局は9月9日から11日、大阪、名古屋、東京で「クイーンズランド・オン・ツアー2013」と題したセミナー、ワークショップを開催した。最終回にあたる東京のセミナーにおいて、クイーンズランド州政府観光局日本局長の西澤利明氏は「(旅行会社に対する)研修旅行やセミナーを非常に重要視している」と説明。特にFAMでは「カウンタースタッフにどのような情報をお客様に伝えればよいのか、実際に見てもらっている」とし、今後も継続していく考えを示した。また、直行便就航都市以外でも乗継需要の取り込みをはかり、地方でのセミナーやプロモーションも強化していく考えだ。
クイーンズランド州政府観光局マーケティング部長の柴田正三氏によると、2012年同州を訪問した日本人は前年比8%増の17万7000人。今年は12年比10%増の19万人台をめざし、販売促進を実施中だ。1月から6月は苦戦したが、7月以降は回復してきており、特に7月、8月は家族需要を中心に好調に推移しているとし、今後の増加に期待を示した。
セミナーは、ゴールドコーストとケアンズの2つのデスティネーションを中心に、各観光局やサプライヤーが最新情報を提供。ゴールドコースト観光局マーケティングマネージャーの小林芳美氏は「全セグメントに対応できる豊富なアクティビティがあり、ジェットスター航空(JQ)の直行便以外にも、周遊ツアーも可能」とアピールした。
同局では今年4月からコアラのゆるキャラ「ビリー」を使ったキャンペーンを実施しており、今後もビリーの認知度を高め、ゴールドコーストへの送客につなげていく考え。ゴールドコースト空港でビリーの出迎えイベントを引き続きおこなうほか、6月から無料アプリ「ビリーの不思議サイエンス」の提供を開始。第2弾を11月以降に発表する予定だ。小林氏によると、1月から6月までの日本人観光客は苦戦したが、「ゴールドコーストはこれからベストシーズン」であることから、7月以降の需要の取り込みに力を入れていく。
また、ケアンズを有するトロピカル・ノース・クイーンズランド観光局日本ディレクターの新堀治彦氏は、グレートバリアリーフや熱帯雨林などの世界遺産をアピール。同氏によると、2012年7月から2013年6月までにケアンズを訪問した、15歳以下を除く日本人旅行者は9万8000人。2011年、12年とケアンズは回復基調にあるとし「約10万人まで盛り返した。もっと日本人渡航者数を増やしていきたい」と意欲を示した。
今年はジェットスター航空(JQ)の関空/ケアンズ線が6月から9月の間デイリー化したことが奏功したとしており、今後の航空座席の増加に期待を示す。JQ側は通年で安定した需要があればデイリー運航の可能性があるとしていることから、新堀氏は需要の安定化をめざしアピールを続けていく考えだ。
セミナーでは、新アトラクションとして、スカイレールでゴンドラの底がガラスの「ダイヤモンド・ビューゴンドラ」を紹介。10月から順次運航を開始していく予定だ。また、屋根も窓もないオープンエアのゴンドラ「フォレストフライアドベンチャー」の導入も2013年後半から計画中だという。