現地レポート:グアム、グループの受入強化、20年に日本人120万人へ
グループ旅行の取組強化、受入能力増強へ
2020年に日本人旅行者数120万人、新コンベンション施設に期待
GVB新局長、日本重視強調、20年日本人120万人目標に
今年1月に就任したGVB局長のカール・A・パンゲリナン氏は、GVBが掲げる「グアム2020年プラン」について、「日本を最優先としつつ、市場間のバランスをはかりながら2020年には外国人旅行者200万人をめざす」と説明。グアムを訪れる外国人旅行者数が12年には129万8401名に達しているが、このうち日本人旅行者が92万8991人で約7割を占める。20年の時点では韓国、台湾をはじめとする各国からの旅行者も増加するとみられるが、「日本人シェアは最低でも60%は維持したい」(パンゲリナン氏)としており、20年に120万人をめざすとした。
GVBでは2020年の目標を実現するため、受入れ体制の強化を後押ししていく方針で、現在、8000室のホテル客室数を20年には2000室増やし1万室に引き上げたい考えだ。
グアムではデュシタニが開業を予定しているだけでなく、一昨年に旧グアムホテルオークラからアウロラリゾートアンドスパに生まれ変わったホテルが、改めてロッテホテルグアムとして今年12月に再リニューアルする予定。8月1日から全館リノベーション中だという。
さらにパンゲリナン氏によれば、ロッテやデュシタニ以外にも、「フォーシーズンズやアマン、リッツカールトン、シックスセンシズなどにもグアム進出の可能性があり、ホテル客室の供給力は今後、質量とも拡大する見通し」としている。
パンゲリナン氏はこれまで、グアム経済開発機構(GEDA)でグアムへの企業誘致に取り組んできた。今後はGEDAとのパイプも生かしながら、「グアムの観光インフラ拡充につながるホテルなど観光関連企業の誘致に積極的に取り組んでいきたい」と述べた。
ユナイテッド航空、ビジネスクラスを完備
ユナイテッド航空(UA)は、グアム路線を全国9都市からボーイングB777-200型機(成田線のみ)とB737-700型機、B737-800型機で運航中だ。リゾート路線でありながら、全フライトにビジネスクラスが設置されている。パッケージツアーに組み込まれたUAのビジネスクラス・プランなら、往復で数万円を上乗せするだけでワンランク上の旅行を楽しむことが可能。少し贅沢にグアム旅行を楽しみたいウエディング・カップルやシニア旅行者には嬉しい選択肢になるだろう。
旅行会社や時期により異なるが、たとえば3万円ほどの追加料金でUAのビジネスクラスに搭乗できるツアーもあり、コストパフォーマンスは極めて高い。空港のチェックインからビジネスクラス専用カウンターで手続きでき、空港ラウンジの使用、優先搭乗、機内でのウェルカム・ドリンク、コース料理の機内食、広々としたシート、到着後の荷物も先に出てくるといった優遇サービスが全て含まれるからだ。
また、UAでは足元がエコノミーと比べ約39%(約12cm)広い、エコノミープラスシートの選択肢も用意。エコノミープラスはB777-200型機への導入を完了しており、B737型機でも順次導入予定だ。
取材・文:高岸洋行