現地レポート:グアム、グループの受入強化、20年に日本人120万人へ

  • 2013年8月22日

グループ旅行の取組強化、受入能力増強へ
2020年に日本人旅行者数120万人、新コンベンション施設に期待

ハイアット・リージェンシー・グアムの「シーサイドデッキ」は、サンセットを眺めながらのVIPパーティーに最適  グアム政府観光局(GVB)は先ごろ「ハファダイ・グアム・スタディツアー2013」を開催した。旅行会社社員など72名を招いた今回の大型研修旅行では、グアムが持つグループ旅行の受入の可能性や、インセンティブから教育旅行、スポーツ旅行まで幅広く対応できる柔軟性について感じられた。グループ旅行をガッチリと受け止め逃さないグアムの魅力を紹介する。


団体のアクセスが整うグアム、現地集合や解散の利便性高く

UAは全国9都市からグアムへの直行便を就航  グアムがグループ旅行に適しているのは、グループ対応の基本的な部分で他のデスティネーションを上回る力があるからだ。日本から3時間半で行ける距離に加え、日本とグアムを結ぶ航空便の質と量が決定的に優れていることも大きな理由の1つだ。

 たとえば、今回研修旅行で利用したユナイテッド航空(UA)だけを見ても、日本の9都市(札幌、仙台、新潟、東京、名古屋、大阪、岡山、広島、福岡)から直行便を運航。札幌、仙台、新潟、岡山、広島、福岡発のフライトの出発時間はほぼ1時間半の範囲に収まっており、日本発の時間にあまり差が生まれない。1日複数便が運航されている東京、名古屋、大阪からも、フライトを選択すれば他都市とほぼ同様の時間帯に合わせることができる。

 グアムから日本へ帰る際もグアム発の時間が1時間以内に収まっており、全国から参加者が集まる場合、グアムでの現地集合・解散がしやすいスケジュールとなっているため、旅行会社の送迎や要員の配置も効率化できる。

 もちろん座席供給も強力だ。たとえば、UAの成田/グアム線は成田/ミクロネシア線の座席供給量の48%を占めており、1日3便(夏場は4便)のうち朝便と夜便で1便ずつ、毎日2便をワイドボディーのボーイングB777-200型機で運航している。UAのB777-200はビジネス36席、エコノミー312席の合計348席で、1日2便あれば100人単位のグループ旅行にも十分に対応可能だ。


ホテル、グループ旅行を強く意識

アウトリガー・グアム・リゾートは、全室オーシャンビュー。同条件の客室を公平に数多く用意できる  グアムのホテルもグループ旅行の受け入れ能力が高い。その特徴は第一に、同じレベルの客室を一定量調達できる点だ。グループ旅行の場合、オーガナイザーから参加者に平等な条件の客室を用意したいと要望されることも少なくない。


料理と絶景のコラボが魅力のホテルニッコー・グアム16階の「桃李」。個室もあり  例えば、ホテル・ニッコー・グアムはタモン湾に面する横長の建物の海側だけに客室が配置され、492室のすべてがオーシャンフロントだ。アウトリガー・グアム・リゾートは、600室のうち497室が客室面積約36平方メートルのオーシャンビュー。違いは階層だけで公平な部屋割をしやすい。

 また、MICEに適したベニューを持つホテルも多い。PICグアムは敷地内に広大なウォーターパークがあり、プールをイベント会場として活用し「ウォーターオリンピック」を開催するグループ向けプログラムも用意。50名以上のグループは無料で、PICクラブメイツが大会の進行役も務め、水上運動会を盛り上げてくれるという。