国交審議官、成田のオープンスカイ拡大へ、LCC対応も
国土交通審議官の桝野龍二氏は8月8日、専門誌らのインタビューに応え、「羽田については難しいが、(各国と)成田を含むオープンスカイができるプランを作っていきたい」と意欲を示した。国土交通審議官は、同省で事務系官僚の第2位にあたる役職。桝野氏は、航空分野ではハードの整備とソフトの改善の2点に取り組んでいくとし、ハード面では成田や羽田などの空港整備を引き続き進め、増枠をはかっていくとした。
成田については、オープンスカイを増やせるキャパシティは十分にあるとの考えで、引き続き各国と協議を進めていきたいとした。一方、2014年3月末で国際線の昼間時間帯の就航が可能になる羽田については、「羽田枠は最後の大きな配分」とコメント。「日本と国際間のコミュニケーション、流通が円滑になるよう、日本国にとって利点の大きい路線網になるように期待している」と述べた。日本航空(JL)と全日空(NH)の発着枠配分については「どの社がどうなるかは航空局の判断による」と話すにとどめた。
また、桝野氏はLCCへの対応についても考えを述べた。LCCが利用しやすいターミナルや制度づくりをおこなうことで、「(航空会社の)皆がパイを広げていけるような競争をつくっていきたい」という。
一方、ソフトについては国際会議際の来場者の入国審査や税関の迅速化などの改善をあげ、航空局や観光庁が協力してすすめていけるよう、目配りをしていきたいと話した。ビジネスジェットについても利用の迅速化をはかっていく。
このほか、桝野氏は訪日外国人受入のためのインフラ整備についても言及。タクシー業界やバス業界に対し、訪日市場を一つのビジネスチャンスと捉えて欲しいとし、語学研修やサービスの改善などを引き続きおこなうことで、「外国人が日本にきてよかった、楽しかったと考えるようにするための一翼になってもらいたい」と述べた。